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酸化マグネシウム

固体金属酸化物 From Wikipedia, the free encyclopedia

酸化マグネシウム(さんかマグネシウム、magnesium oxide)はマグネシウムの酸化物で、化学式MgOの化合物。白色または灰色の固体。苦土(くど)[11]、カマ[12]、カマグとも呼ばれる。

概要 物質名, 識別情報 ...
酸化マグネシウム
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.013.793 ウィキデータを編集
EC番号
  • 215-171-9
E番号 E530 (pH調整剤、固化防止剤)
KEGG
RTECS number
  • OM3850000
UNII
性質
MgO
モル質量 40.304 g/mol[1]
外観 白色の粉末
匂い 無臭
密度 3.6 g/cm3[1]
融点 2,852 °C (5,166 °F; 3,125 K)[1]
沸点 3,600 °C (6,510 °F; 3,870 K)[1]
溶解度 酸(可溶性の塩を形成)とアンモニアに溶ける。エタノールに溶けない。
電気抵抗率 誘電体[注釈 1]
バンドギャップ 7.8 eV[5]
磁化率 −10.2·10−6 cm3/mol[6]
熱伝導率 45–60 W·m−1·K−1[7]
屈折率 (nD) 1.7355
6.2 ± 0.6 D
構造
立方晶系(塩化ナトリウム型構造)
Fm3m, No. 225
a = 4.212Å
8面体6配位
熱化学
標準定圧モル比熱, Cp⦵ 37.2 J/mol K[8]
標準モルエントロピー S⦵ 26.95 ± 0.15 J·mol−1·K−1[9]
標準生成熱 (ΔfH⦵298)
−601.6 ± 0.3 kJ·mol−1[9]
−569.3 kJ/mol[8]
薬理学
A02AA02 (WHO) A06AD02 (WHO), A12CC10 (WHO)
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
金属ヒューム熱、刺激性
GHS表示:
急性毒性(低毒性)
Warning
H315, H319, H335
P261, P264, P271, P273, P280, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P333+P313, P337+P313, P362, P363, P391, P403+P233, P405
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NFPA 704 four-colored diamondHealth 1: Exposure would cause irritation but only minor residual injury. E.g. turpentineFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
1
0
0
引火点 不燃性
NIOSH(米国の健康曝露限度):
PEL
TWA 15 mg/m3 (ヒューム)[10]
REL
指定なし[10]
IDLH
750 mg/m3 (ヒューム)[10]
安全データシート (SDS) ICSC 0504
関連する物質
その他の
陰イオン
硫化マグネシウム
その他の
陽イオン
酸化ベリリウム
酸化カルシウム
酸化ストロンチウム
酸化バリウム
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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天然にはペリクレース(英語版)として産出するが、大気中の水分と反応してブルース石となる。

製法

金属マグネシウムを燃焼させると生成する。

水酸化マグネシウムあるいは炭酸マグネシウムを加熱分解すると生成する[13]。

高温でホウ酸塩と酸化マグネシウムを融解したものを徐冷すると立方体の結晶が析出する[14]。

性質

融点 2800 °C(3037.15K) 、沸点 3600 °C(3873.15K) 、密度3.65 g/cm3、水に難溶。塩化ナトリウム型の立方晶構造(Fm3m)を有する。その格子定数はa = 4.203 Åである[14]。

水酸化マグネシウムあるいは炭酸マグネシウムを600 °C程度の低温で焼成してつくったものは、水と反応して水酸化マグネシウムを生じ、二酸化炭素および水を吸収して塩基性炭酸マグネシウム、酸およびアンモニウム塩水溶液に容易に溶けてマグネシウム塩を生成する。しかし1000 °C以上の高温で加熱されたものはより密度が高く、安定となり酸に容易には溶解しない[13][15]。

反応

二酸化炭素や水をマグネシウムと反応させると、それらが還元されてそれぞれ炭素や水素が生じ、マグネシウムは酸化マグネシウムとなる。

また、希塩酸に溶かしたとき、マグネシウム(銀灰色)は溶けて水素を発生するが、酸化マグネシウム(白色)は水素を発生しない。

利用

医薬品

胃内における制酸作用と腸内における緩下作用を持つ[16]。制酸作用の発現に際して、CO2を発生しないため刺激のない制酸剤として奨用される。酸化マグネシウム1gは0.1mol/LHClの約500mLを中和できる。水に不溶性なので、NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)に比較すると制酸性は遅効性で、作用時間も長い。また、腸内では難吸収性の重炭酸塩又は炭酸塩となり、浸透圧維持のため腸壁から水分を奪い腸管内容物を軟化することにより緩下作用を現す。[17]本剤は非吸収性であり、アルカローシスを生じない。

副作用

腎不全患者での高マグネシウム血症(不整脈や呼吸抑制が起こる)が見られ、高齢者の死亡例が報告されている[18]。また下痢を引き起こす傾向がある[19]。

出典

注釈

関連項目

外部リンク

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