カンガルー・ノート
安部公房による文学作品
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内容
脛にかいわれ大根が生えてくるという奇病を患った男は、訪れた病院の医師によって自走ベッドに括り付けられ、療養のために硫黄温泉を目指す。男は自らのかいわれ大根を齧りながら、自走ベッドとともに、地下坑道、賽の河原…と、夢とも現実ともつかない物語の連鎖を巡る。しかし既に郷愁すら感じていたベッドの破壊と、魅力的な少女との再会とともにその連鎖も終焉を迎える。夢から醒めさせられるような、男の死をにおわせる無機的な新聞記事の抜粋とともに、物語は終わる。
死のイメージに溢れており、当時病床にあった安部と合わせて語られることの多い作品である。だがその語り口は軽妙であり、ありがちな暗鬱さは感じられない。
書誌情報
- 『カンガルー・ノート』新潮社、1991年11月。ISBN 4-10-300809-1。
- 『カンガルー・ノート』新潮社〈新潮文庫〉、1995年2月。ISBN 4-10-112124-9。
- 『安部公房全集29 1990.1-1993.1』新潮社、2000年1月。ISBN 978-4-10-640149-7。
脚注
参考文献
- 高野斗志美 編『新潮日本文学アルバム51 安部公房』新潮社、1994年4月。ISBN 978-4106206559。