カンフーシェフ
From Wikipedia, the free encyclopedia
料理人対決であるのだが、カンフーがふんだんに登場するハチャメチャな設定が、香港映画全盛期の作風を髣髴とさせる[2]。
サモ・ハン・キンポーは、ジャッキー・チェンと共にカンフー映画ブームの立役者として香港映画界の黄金時代を築いた1人であるが、今作でも56歳(撮影時)という年齢ながら、衰えを見せない激しい本格的アクションを披露している[2]。ブルース・リャン、ルイス・ファンといった香港アクション界の著名人がサモ・ハン・キンポーの対戦相手となり、アイドルグループ・F4随一の肉体派と称されるヴァネス・ウーと本作が映画初出演にして完全復帰作となる加護亜依とがほのかな恋を繰り広げて作品に華を添える[2]。
あらすじ
10年前に、料理人村「黄閣囲村」に伝わる宝器・龍の包丁「龍頭刀」を継承した新村長の弟へ酔った兄はなぐりかかり、落ちてきた臼から咄嗟に弟をかばい右手を怪我する。料理人村を退いた兄・ピンチー(黄秉基)。弟のピンイー(黄秉義)は村の長老の寿宴の料理長をつとめるが、ピンチーの息子のジョー(黄継祖)は父・ピンチーの怪我はピンイーの仕業だと思い込み、リアン(阿良)を抱き込み、毒入りの塩をピンイーに使わせた。村人は食べるやバタバタ倒れ、ピンイーは村から追われる。そしてピンイーの甥のジョーは一族の支配の象徴「竜頭刀」を不当に手に入れ、大レストランのオーナーとなった。
ピンイーは師匠・シェン(沈)のレストラン「四海一品」を訪ねるが、師匠は既に亡くなっており、レストラン「四海一品」は娘のチン(沈青)、イン(沈瑩)姉妹と次世代の料理長シェン(沈)によって営業されていた。彼の料理を形式的だと批評したピンイーはシェン料理長と腕比べをすることになった。カンフー料理学校を卒業後、校長の勧めでシェンを訪ねてきたケン(龍建一)がピンイーのアシスタントを務め、ピンイーは伝説の料理 飴掛け熱々の葫蘆鴨を作って腕比べに勝つ。ピンイーはチンに頼まれるかたちで「四海一品」の新しい料理長となり、ケンもピンイーに弟子入りする。シェンは店をさり、ライバル店のジョーの店へ行く。
ピンイー復活を聞きつけたジョーが「四海一品」へ荒事担当の手下を送り込み、料理に釘を入れて騒ぎ、「四海一品」の客足は遠のくことになる。これを打開するために料理コンテストへの出場を決意するが、コンテスト直前になってチンやケンがジョーに拉致され、救出に向かったピンイーが出場できなくなる。改心したリアンはケンとチンを監禁した冷凍庫の鍵をピンイーにわたす。コンテストはケンが代表となった。最大のライバルは、ジョーが支配人を務める「粤皇軒」、料理長ティエン(田)は過去の料理コンテストで2度優勝している実力者である。

初戦の包丁さばき比べで、ケンは、アヒルの中に鶏を入れ、鶏の中にハトを入れ、ハトのなかにウズラを入れて旨煮焼きにした「四套宝」を、ティエンは柔らかく煮た牛の頭の甘皮付き肉を綺麗に切り出しタレを掛けた「三元牛頭」でともに決勝へ勝ち進んだ。決勝は、調味料を使わずに作るスープ「大羹不和」がテーマであった。ティエンはアワビやフカヒレなど凝った素材を使い、球形の壺に八方から炎を浴びせ「佛跳牆」スープを作る。ケンは「白菜は、俺の村では家族のように身近な存在だった」というピンイーの言葉を思い出し,ありふれた食材で開水白菜を作ることにする。ピンイーは取り戻した龍刀をケンに渡す。ケンはピンイーに以前教わったとおり白菜の芯芽にていねいに鍼灸針で何箇所も穴を開け鶏と鶏胸肉のミンチを何度も濾して出汁を取り、アクや脂を取り除いて、強火で汁蒸しにしていく。審査員たちはケンの澄み切ったスープを「命の食」だとして勝者とする。ティエンは審査委員長が飲み干した皿にわずかに残った開水白菜を指で救って味わうと、自身の負けを認めて退場した。ピンチーが会場に現れ、ピンイーと和解し、テレビで見ていたジョーは号泣する。ケンはインと結ばれる。
スタッフ
本節の出典[1]。
- 監督 - イップ・ウィンキン
- 製作 - ジェレミー・K・P・チャン、シャロン・ヤン
- 企画 - 染野行雄
- 脚本 - ワン・ポー、エディ・チウ
- 武術指導 - ユエン・チュン・ヤン、ユエン・シュン・イー
- 編集 - ダン・ウェンタオ
- 美術 - アラン・シン
- 音楽 - リアン・ウェンタオ