カサドーの楽器に対する姿勢は伝統的なものではなかったが、無伴奏チェロのための《組曲》や《ソナタ》は、古典的で自然なたたずまいとカタルーニャの情緒が融合された作品として、チェロ奏者の間でかなり知られている。この他にチェロ協奏曲や弦楽四重奏曲、ピアノ三重奏曲などの大作も残した。最も有名なカサドー作品は、チェロとピアノのための小品集《愛の言葉 Requiebros》とされる。
他にシューベルトのアルペジオーネ・ソナタを編曲した「アルペジオーネ協奏曲」や、ドビュッシーの月の光のオーケストレーションなど貴重な楽譜等が1990年に妻の智恵子ゆかりの玉川大学に寄贈された。これらは2016年の秋に同大学教育博物館からコレクション目録として刊行及びデータベースの公開が開始された。遺品の一部で寄贈されず智恵子の没後未整理だった楽譜資料から、これまで未発見であったバッハの「結婚カンタータBWV216」の手稿譜(自筆譜ではなくバッハの弟子マイスナーによる筆写)が発見され、国立音楽大学の礒山雅教授らによって確認された。国立音大は自筆譜コピーのファクシミリ版を出版予定としている。