ガニュメデスの略奪 (レンブラント)
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| ドイツ語: Ganymed in den Fängen des Adlers 英語: The Rape of Ganymede | |
| 作者 | レンブラント・ファン・レイン |
|---|---|
| 製作年 | 1635年 |
| カタログ | レンブラント研究プロジェクト、レンブラント総作品 (A Corpus of Rembrandt Paintings) VI: #137 |
| 素材 | 板上に油彩 |
| 寸法 | 177 cm × 130 cm (70 in × 51 in) |
| 所蔵 | アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン |
『ガニュメデスの略奪』(ガニュメデスのりゃくだつ、独: Ganymed in den Fängen des Adlers、英: The Rape of Ganymede)、または『ガニュメデスの誘拐』(ガニュメデスのゆうかい、英: The Abduction of Ganymede)は、 17世紀オランダ黄金時代の巨匠レンブラント・ファン・レインが1635年に板上に油彩で制作した絵画である。ギリシア神話に登場するガニュメデスを主題としている。ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館に所蔵されている[1]。
作品
この作品は1915年に研究者ホフステーデ・デ・フロートにより以下のように記述された。
正面に見える羽根を広げた鷲の姿のゼウスが天に向かって舞い上がっている。彼は、金髪のカールした髪の毛の少年の衣服を嘴に咥え、少年の左腕をかぎ爪で掴んでいる。少年は左側に大きく身体を曲げ、背中を見せつつ、あたかも大声で泣いているかのような顔を鑑賞者に向けており、右手で鳥を拒絶しようとしている。少年の明るい青色の服とシャツは、鷲の爪で引きあげられ、脚全体が露わになってしまっている。左側には、飾り紐の付いたスカーフの端が風になびいている。恐怖のあまりおしっこを漏らしている少年は、左手にサクランボを持っている。輝く光が左側から少年の全身に降り注いでいる。暗い背景の左側下部には木立があり、その手前の前景には建物の頂部がある。全身像、等身大。シャツの縁の上に「Rembrandt ft. 1635」の署名[3]。
ホフステーデ・デ・フロートは絵画の主題にはまったく言及しなかったが、彼以前にジョン・スミスは絵画の主題を非常に異例なものであるとし、以下のように記した。
ガニュメデスは通常美しい若者として描かれるが、レンブラントの絵画では、泣き叫びながら、丸々とした尻をさらし、怯えて小便を漏らす幼児に変えられている。これは、ルネサンス美術において好まれ、噴水の彫刻や物語画に取り上げられたコミカルなモティーフである「小便するプットー」を巧みに転用したものである。レンブラントの絵画でも、ガニュメデスはおしっこをして、大地に雨を注いでいるが、神を希求する無垢な魂のようには見えない。ガニュメデスの手に握られたサクランボは伝統的に「無垢」と「欲情」の双方の象徴とされていたモティーフであるが、作品の中では誘拐されたため、食べ残されたものとして描かれている。絵画の受注者に対して、手の込んだ冗談として制作された絵画であったのであろう[2]。
解釈
来歴
1671年2月17日に作成された、カタリーナ・ファン・デル・プライム (Catharina van der Pluym)、すなわち、ウィレム・スヒルペロールト (Willem Schilperoort) の未亡人であり、レンブラントの甥の子供で弟子でもあったカレル・ファン・デル・プライム (Karel van der Pluym) の叔母の不動産の目録には、本作は、「een stuck van Ganimedes – f7.-」と記載されている[6]。
ギャラリー
- レンブラント初期のスケッチ。Kupferstich-Kabinett、国立ドレスデン美術館収集
- 『ガニュメデスの略奪』クリスティアン・ゴットフリート・シュルツェ (Christian Gottfried Schultze)、1780年頃
- 『ガニュメデスとしてのへオルへ・デ・ヴィック (George de Vicq as Ganymede)』、二コラース・マース、1681年、フォッグ美術館