14世紀に流布したルーアンのロマヌスの伝説によると、セーヌ河のほとりにガルグイユという竜が棲んでいた。ガルグイユは蛇のような長い首を持ち、羽を生やした怪獣であった。口から火を吹き、水を吐き出して洪水を起こすことで恐れられた。
西暦600年ごろ、ルーアンの町にやってきたロマヌスという司祭が、ストラ(帯状の祭服)でガルグイユの首を巻き上げて、これを捕えたという。ガルグイユは薪の山にくべられて焼き殺された。ところが、ガルグイユの首から上だけは焼け残ってしまい、その首はルーアンの市壁の上にさらされた。これがガーゴイルの起源であるという[1]。