ギングチバチ科

From Wikipedia, the free encyclopedia

ギングチバチ科
ギングチバチ科
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: ハチ目(膜翅目)Hymenoptera
亜目 : ハチ亜目(細腰亜目)Apocrita
上科 : ミツバチ上科Apoidea
: ギングチバチ科 Crabronidae

ギングチバチ科(ギングチバチか、Crabronidae)はハチ目ハチ亜目ミツバチ上科アナバチ類(かつてのアナバチ科)に含まれる科の一つ。

体長3mm程度の小型種から50mmの大型種までの世界で9260種余りが含まれ、9つの亜科に分けられる多様な分類群[1]。このうち日本には5亜科が分布している[2]。大多数は単独性カリバチで、ごく一部に亜社会性や真社会性の種が知られる[3]

しかし近年の分子系統解析から、現在のアナバチ科がギングチバチ科に含まれ[4][5]、またハナバチ類もこの科に起源を持つことが明らかとなり[4][5]、ギングチバチ科は側系統群とされた[3]。ハナバチ類との関係を解明するため2018年と2021年におこなわれた一連の研究によりアナバチ類の科や亜科、族の関係が見直され、その中であらためてギングチバチ科を12科に分割することが提唱されている[6][7]

ギングチバチ科は典型的な狩りバチで、メスは幼虫のために巣を作り、幼虫の餌として他の昆虫やクモを麻酔して運び込み産卵する。 地面や朽木、あるいは草の茎に巣穴を掘ったり、既存の坑を利用したり、泥で円筒形の壷を作ったりして巣とする。幼虫の餌となる対象も種により様々である[3][8]。中南米に分布するMicrostigmus属のハチは腹部から分泌した絹で植物の繊維を綴り合せて、巾着袋のような小さな巣をヤシの葉の下など物陰に吊り下げて作り、複数のメス成虫が共同で営巣する。そのうちの1種Microstigmus comesは、娘バチの一部が働き蜂となる、真社会性生活を営む[9]

ハナダカバチ亜科(Benbicinae)ハナダカバチ族の多くはハエを狩るが、他にカメムシやウンカ、ヨコバイ、アワフキムシなど半翅目、鱗翅目を狩るものもいる[10]。オーストラリアには通常ハエを狩る種が時にイトトンボを狩る場合もあることが知られている[11]。北米から中米に生息するSphecius属(英名Cicada Killer)のメスは体長が最大 5 cmにもなる大型のハチで、セミを狩る。変わったものとしては、北米に生息するMicrobembex属は、生きた獲物でなく、節足動物の死体を餌とする。また、Nyssonini族は、アワフキバチ類に労働寄生する観察例がある[2]

ギングチバチ亜科(Crabroninae)ギングチバチ族では、幼虫の餌としてカゲロウ、チャタテムシ、ササキリ、ハエ、ユスリカ、ガの成虫、コバチなどが知られている[2][12]。スリランカに生息する体長 5 mmのKrombeinictus nordenae は、餌として花粉を随時給餌することが知られ、これはアナバチ類の幼虫の餌としては唯一の植物質の例である[13][14]。 ケラトリバチ族は、コオロギ、バッタ、ゴキブリ、カマキリ、ケラ、クモを狩る[12]。 ジガバチモドキ族は、竹筒などにクモを多数貯える。なお、この仲間ではメスが狩りに出かけている間、オスが巣を守ることが知られる。

ハエトリバチ亜科(Mellininae)もハエを狩るほか、ヒメハナバチやヤマアリ類等も観察されている[2]

アリマキバチ亜科(Pemphredoninae)は小型ないし極めて小型のハチで、多くの種が枯れ木にある虫孔に営巣し、種によりアブラムシ(アリマキ)やアザミウマ、ウンカ、ヨコバイ、アワフキムシ、ハゴロモ類を狩る[12][2]。中南米の体長 3 mmしかないMicrostigmus属のハチはトビムシやアザミウマの幼虫を狩る[9]

ツチスガリ亜科(別名フシダカバチ亜科 Philantinae)は、土中に巣を掘り、甲虫(小型のゾウムシ、タマムシ、ハムシ)の成虫やハナバチや羽アリを狩る[12][2]

分類

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI