クリケットピッチ
From Wikipedia, the free encyclopedia
クリケットピッチはクリケットフィールドの中央にある長方形の帯状区域で、2つのウィケットの間にあり、試合のほとんどのプレーがここで展開される。長さは22ヤード(20.12メートル)、幅は10フィート(3.05メートル)である[1]。

表面は平坦で通常は極めて短い芝で覆われているが、芝がほとんどない完全に乾燥した土や粉塵の多い土壌の場合もあり、稀に人工素材で作られることもある。試合中、特別な事情がない限りピッチは修復・変更されないため、状態は変化していく。例えば試合開始時にピッチにあった芝は、ボールの摩耗により消失する可能性がある。
投球されたボールのほぼ全てがピッチでバウンドして打者に向かって飛ぶため、クリケットピッチの状態や種類は試合の結果に大きく影響する。例えば、粉塵が多く非常に乾燥したピッチはスピン投球に有利な場合が多い。ボールがそのような表面でより回転するため、強力なスピン投手を擁するチームに潜在的な優位性をもたらすからである。そのためピッチの状態は極めて重要であり、プレーに適さないと判断された場合、あるいはボールの挙動が予測不能で打者に危険が及ぶ場合、ピッチの所有者は罰金等の処分を受けることがある。また、クリケットのルールに違反して故意にピッチを損傷または改変した選手も処分を受ける可能性がある[2]。
また、数日間にわたって行われるテスト・クリケットなど長時間行われる方式ではピッチのコンディションが変化するためコイントスの判断にも影響することもある。キャプテンは先攻か後攻のどちらが有利かを検討する。例えば、平坦なピッチでは先攻を選択する一方、ボールの動きやスピードが増す、より緑がかって湿った表面では後攻を選択する可能性がある[3]。

世界の一部の地域では、アマチュア試合で人工ピッチが使用されることがある。これらはコンクリートスラブの上にココヤシ繊維マットや人工芝を敷いたものである。本物の感触を再現するため、ココヤシ繊維マットの上に土を敷く場合もある。プロのクリケットでは人工ピッチは稀であり、クリケットが一般的でない地域でエキシビションマッチが行われる際にのみ使用される。
クリケットピッチは通常、可能な限り南北方向に配置される。これはプレーに影響がでないようにするためである。例えば、午後の低い太陽が真西を向く打者にとって危険となるためである[4]。