クルト・ザックス
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ベルリン出身。幼いころからピアノ・音楽理論・作曲を学んだが、ベルリン大学では美術史を専攻し、1904年にアンドレア・デル・ヴェロッキオの彫刻についての論文で博士号を取得した。当初は美術史家として活動したが、すぐに音楽学に転向し、国立音楽アカデミーの歴史的楽器コレクションの館長に任命された。彼は献身的に楽器の復元にあたり、楽器学者としてのキャリアを開始した。
1913年、『楽器辞典』を出版した。これはそれまでの200年間の楽器の最も包括的な研究といえる。翌年、エーリッヒ・フォン・ホルンボステルとともに『民族学雑誌』(Zeitschrift für Ethnologie)に新しいシステムの楽器分類法を発表した。これがザックス=ホルンボステル分類である。ザックス=ホルンボステル分類はたびたび改訂されたものの、現在でも音楽民族学と楽器学の分野でもっとも広く使用されている分類法である。
1933年、ナチス政権が成立すると、ザックスはユダヤ人であったため公職から追放された。彼はパリを経て、アメリカ合衆国に逃れた。アメリカでは1937年から1953年までニューヨーク大学の教壇に立ち、またニューヨーク公共図書館の学芸員も務めた。
1940年には『楽器の歴史』(The History of Musical Instruments)を出版した。これは世界の楽器の包括的な研究として最も重要な本の一つである。その他にもリズム、舞踊、古代の音楽に関する著書を残している。これらはいくつかの点で現在の研究にとって代わられているものがあるが、まだ研究には不可欠な書籍である。
