コロポーンのニーカンドロスの『変身物語』に基づくアントーニーヌス・リーベラーリスの物語によると、ケラムボスはオトリュス山麓で羊の世話をしながら暮らしていた。ケラムボスは歌い手として優れた才能を持ち、山のニュムペーたちを歌で楽しませた。また羊飼いの笛を発明し、誰よりも早くリュラー(竪琴)の魅力に気づいて演奏をはじめ、多くの歌を作曲した。そのため、牧神パーンはケラムボスに忠告し、来たる冬が非常に厳しいものとなるので、山を下りて平野で牧畜することを勧めた。しかしケラムボスは傲慢さから山から下りようとしなかった。さらにニュムペーたちの父がゼウスではなく、河神スペルケイオスとデイノー(写本ではデイナ[2])の間に生まれたと言ったり、またポセイドーンとニュムペーの1人ディオパトラーの恋物語を語って嘲笑した。するとニュムペーたちは激怒し、霜を降らせて渓谷の水を凍てつかせた。さらに大雪を降らせ、ケラムボスの羊たちを雪の下に埋もれさせてしまった。ケラムボス自身はニュムペーたちによってカブトムシ(ケラムビュクス)に変えられた[1]。