シェリル・ベンティーン
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生い立ち
ベンティーンは13歳の時、父親が率いるディキシーランド・ジャズおよびスウィング・バンドで歌い始めた[2][3]。マウントバーノン高校を卒業後[1]、スカジット・ヴァレー・カレッジに入学し、音楽と演劇を学んだ。1970年代半ばにはシアトルへ移り、ジョン・ホルテ率いる「ニュー・ディール・リズム・バンド(NDRB)」で歌うようになった[4]。同バンドのトロンボーン奏者ゲイリー・マッケイグからマンハッタン・トランスファーのアルバムを勧められたのがきっかけで、彼らの音楽に触れることになる。シアトルで4年間過ごした後、ロサンゼルスへ移住した[3]。
マンハッタン・トランスファー
1979年、自動車事故による負傷でグループを脱退したローレル・マッセーの後任として、マンハッタン・トランスファーの正式メンバーとなった。彼女が最初に参加したアルバム『エクステンションズ』(1979年)は、グループに初のグラミー賞(最優秀ジャズ・フュージョン・パフォーマンス賞)をもたらした。この賞は、ウェザー・リポートの楽曲「Birdland」をヴォーカリーズ(器楽曲に歌詞をつけて歌う手法)でカバーしたことによるものである。
彼女はマンハッタン・トランスファーの一員として計10回のグラミー賞を受賞している。その中には、ボビー・マクファーリンと共作・編曲した「アナザー・ナイト・イン・チュニジア(Another Night in Tunisia)」や、アルバム『オフビート・アベニュー』に収録された楽曲「Sassy」の作詞・作曲に対する賞も含まれている[5]。
ソロ活動
初のソロ・アルバム『サムシング・クール』(1992年、コロムビア)は、トランペット奏者のマーク・アイシャムがプロデュースを手掛け、トラディショナル・ポップやジャズ・スタンダード・ナンバーで構成されていた[6]。その後、コール・ポーターへのトリビュート作『Dreaming of Mister Porter』(2000年)、ケニー・バロン、デヴィッド・"ファットヘッド"・ニューマン、チャック・マンジョーネらと共演した『トーク・オブ・ザ・タウン』(2004年)、アニタ・オデイへのトリビュート作『レット・ミー・オフ・アップ・タウン~アニタ・オデイに捧ぐ』(2005年)などを発表。マンハッタン・トランスファーに在籍中には、ベーシストのロブ・ワッサーマンとのデュエット・アルバムも制作している[7]。1991年には、映画『愛を殺さないで』のサウンドトラックのための楽曲でマーク・アイシャムとコラボレーションを行った[7]。
2012年、病気のため音楽活動を休止。脾臓の摘出手術を受け、ホジキンリンパ腫と診断された。彼女の後任として、マーガレット・ドーンがマンハッタン・トランスファーに加入した。1年後には医師からがんの完治を告げられ、彼女は歌手活動を再開した[8]。
2013年には、歌手カレン・カーペンターの伝記であるベストセラー『Little Girl Blue』のオーディオブック版でナレーションを担当した[9]。2014年には、マイケル・ファインスタインが設立した「グレート・アメリカン・ソングブック・ファウンデーション」が運営する高校生向け夏季プログラム「ソングブック・アカデミー」において、審査員およびメンターを務めた[10]。
受賞歴
- グラミー賞 最優秀ジャズ・フュージョン・パフォーマンス賞(ボーカルまたはインストゥルメンタル):「Birdland」(アルバム『エクステンションズ』収録) マンハッタン・トランスファー (1980年)、「Until I Met You (Corner Pocket)」(アルバム『モダン・パラダイス』収録) マンハッタン・トランスファー (1981年)
- グラミー賞 最優秀ジャズ・ボーカル・パフォーマンス賞(デュオまたはグループ):「Route 66」(映画『シャーキーズ・マシーン』サウンドトラック収録) マンハッタン・トランスファー (1982年)、「Why Not!」(アルバム『ボディーズ・アンド・ソウルズ』収録) マンハッタン・トランスファー (1983年)、『ヴォーカリーズ』 マンハッタン・トランスファー (1985年)
- グラミー賞 最優秀ポップ・パフォーマンス賞(デュオまたはグループ):『ブラジル』 マンハッタン・トランスファー (1987年)、「The Boy from New York City」(アルバム『モダン・パラダイス』収録) マンハッタン・トランスファー (1981年)
- グラミー賞 最優秀ボーカル・アレンジメント賞:「Another Night in Tunisia」(アルバム『ヴォーカリーズ』収録) シェリル・ベンティーン & ボビー・マクファーリン(編曲) (1985年)
- グラミー賞 最優秀コンテンポラリー・ジャズ・パフォーマンス賞:「Sassy」(アルバム『オフビート・アベニュー』収録) マンハッタン・トランスファー (1992年)
- バークリー音楽大学より名誉音楽博士号を授与 (1993年)
- 『スイングジャーナル』誌 ゴールド・ディスク賞:『トーク・オブ・ザ・タウン』 (2003年)、『シングズ・ワルツ・フォー・デビー』 (2004年)、『ソングズ・オブ・アワ・タイム』 (2008年)
ディスコグラフィ
ソロ・アルバム
- 『サムシング・クール』 - Something Cool (1992年、Columbia)
- Dreaming of Mister Porter (2000年) ※マンハッタン・トランスファー・ファンクラブから発売
- 『トーク・オブ・ザ・タウン』 - Talk of The Town (2002年、Paddle Wheel)
- 『ザ・ライツ・スティル・バーン』 - The Lights Still Burn (2003年、Paddle Wheel)
- 『ムーンライト・セレナーデ』 - Moonlight Serenade (2003年、King)
- 『シングズ・ワルツ・フォー・デビー』 - Cheryl Bentyne Sings Waltz for Debby (2004年、Paddle Wheel)
- 『レット・ミー・オフ・アップ・タウン~アニタ・オデイに捧ぐ』 - Let Me Off Uptown (2005年、Telarc)
- 『ザ・ブック・オブ・ラヴ』 - The Book of Love (2006年、Telarc)
- 『ソングズ・オブ・アワ・タイム』 - Songs of Our Time (2008年、Paddle Wheel)
- 『コール・ポーター ソングブック』 - The Cole Porter Songbook (2009年、Paddle Wheel)
- 『ガーシュウィン ソングブック』 - The Gershwin Songbook (2010年、ArtistShare)
- West Coast Cool (2013年、Summit) ※with Mark Winkler
- Lost Love Songs (2016年、Summit) ※『The Lights Still Burn』『Moonlight Serenade』『Songs of Our Time』からのコンピレーション
- ReArrangements Of Shadows (The Music Of Stephen Sondheim) (2017年、ArtistShare)
- Eastern Standard Time (2018年、Café Pacific) ※with Mark Winkler