シュウィンガー効果
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シュウィンガー効果(シュウィンガーこうか、Schwinger effect)とは、強い電場によって粒子-反粒子対が生成されるという物理現象である。サウター・シュウィンガー効果(Sauter–Schwinger effect)、シュウィンガー機構(Schwinger mechanism)、シュウィンガー対生成(Schwinger pair production)とも呼ばれる。 量子電磁気学 (QED) によって予測されている現象であり、電場が存在すると電子-陽電子対が自発的に生成され、それによって電場の減衰が引き起こされるという。この効果は1931年にフリッツ・サウターによって初めて提案され[1] 、1936年にはヴェルナー・ハイゼンベルクとハンス・ハインリッヒ・オイラーによって重要な理論的進展が与えられ[2]、1951年にジュリアン・シュウィンガーによって場の量子論的に定式化され、真空崩壊率が求められた[3]。
シュウィンガー効果は電場の存在による真空(粒子数0の状態)の崩壊と考えることができる。真空崩壊という概念は無から何かが生まれるということを示唆するが、物理的な保存則(電荷保存則、エネルギー保存則など)は依然として保たれている。電荷保存則は、生成される粒子-反粒子対(典型的には電子-陽電子)の電荷が反対になっていることから全体として中性であり、保たれる。
エネルギー保存則より、電子-陽電子対が生成されると、電場は に等しい量のエネルギーを失う。ここでは光速、は 電子質量である。各対において、電子と陽電子は反対の速度とスピンを持って生成されるため、運動量と角運動量もやはり保存する。実際には、電子と陽電子はほぼ静止した状態で生成され、その後電場によって互いに逆方向に加速されて離れていくと考えられている[4]。
シュウィンガー効果はブライト・ウィーラー過程とは異なるということに注意が必要である。シュウィンガー効果では電子対を生み出すのは古典電場であり、ブライト・ウィーラー過程のような入射光子は必要ない。
