シラバブの語源は判明しておらず、"Sillabub"、"Sillebub"、と綴られることもあった[2]。一説にはフランスのシャンパーニュ地方を指す"Sill"、"Sille"と泡立った飲み物を意味する"bub"をつなげたものと言われている[2]。
17世紀から18世紀にかけての時期には3種類のシラバブが存在していた[3]。搾りたての温かい牛乳を香辛料を加えたシードル(リンゴ酒)やエール (ビール)に入れ、表面に浮かんだ軽い凝乳(カード)とその下の乳清(ホエイ)がシラバブとして飲まれていた[2]。この飲み物はイングランド王チャールズ2世の好物であり、セント・ジェームズ・パークにはシラバブ用の牛が飼われていたという[4]。
牛乳の代わりにクリームを用いるホイップド・シラバブ(Whipped Syllabub)は、入念に泡立てた上で一晩置いたクリームをアルコール類が注がれたグラスに載せて供された[3]。このシラバブは富裕層に好まれ、シードルやエールといった安価な酒に代えてワインやシェリー酒に似たサックという酒が使われていた[3]。18世紀にハナー・グラスが刊行した料理書"The Art of Cookery made Plain and Easy"の中にはホイップド・シラバブのレシピが収録されており、「1クォートのクリーム、2分の1パイントのサック、セビーリャのオレンジ、レモンから作ったジュース、レモンの皮、砂糖」が材料として記されている[5]。
その後エヴァーラスティング・シラバブ(Everlasting Syllabub)という液体と固体の中間の性質の飲料が考案され、これが今日食べられているデザートのシラバブの原型となった[2]。