ジッラ 修羅のシマ
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| ジッラ 修羅のシマ | |
|---|---|
| Jilla | |
| 監督 | R・T・ネーサン |
| 脚本 |
R・T・ネーサン B・バースカラン(台詞) |
| 製作 | R・B・チョウダリー |
| 出演者 |
モーハンラール ヴィジャイ カージャル・アグルワール |
| 音楽 | D・イマーン |
| 撮影 | ガネーシュ・ラージャヴェール[1] |
| 編集 | ドン・マックス |
| 製作会社 | スーパー・グッド・フィルムズ |
| 配給 |
マックスラボ・シネマズ&エンターテインメンツ アインガラン・インターナショナル |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 176分[2][3] |
| 製作国 |
|
| 言語 | タミル語 |
| 製作費 | ₹500,000,000[4] |
| 興行収入 | ₹850,000,000[5] |
『ジッラ 修羅のシマ』(ジッラ しゅらのシマ、Jilla)は、2014年のインドのタミル語アクションドラマ映画[6]。R・T・ネーサンが監督、スーパー・グッド・フィルムズのR・B・チョウダリーが製作を務め[7]、主要キャストとしてモーハンラール、ヴィジャイ、カージャル・アグルワール、スーリー、マハト・ラーガヴェンドラ、ニヴェーダ・トーマス、サンパト・ラージ、プラディープ・ラーワトが出演している[8]。
2014年1月10日に公開され、観客や批評家から好評を博した[9][10]。『ジッラ 修羅のシマ』は4月19日に100日間の連続上映日数を記録し[11][12]、競合作品の『兄貴の嫁取物語』を抑えて興行的な成功を収めている[13]。
マドゥライの青年シャクティは、街を支配するギャングのシヴァンを養父に持ち、彼と養母パールヴァティーや夫妻の子供たち(ヴィグネーシュ、マハラクシュミ)と共に暮らしていた。シャクティの父はシヴァンの運転手を務めていたが、シヴァン夫妻を守るために命を落としており、シャクティは成長後はシヴァンの右腕として犯罪組織を束ねるかたわら、彼のボディガード兼運転手を務めていた。父を殺した相手が警察官だったことから、シャクティは警察官を憎んでおり、警察官を連想させるカーキ色(インド警察の制服の色)も嫌っており、屋敷の警備員がカーキ色の制服を着ることを認めず、警察官になった幼馴染のゴーパールのこともからかっていた。そんなある日、シャクティは街中で見かけた女性シャンティに一目惚れし、仲間たちに連れられて彼女の家に押しかけて交際を申し込もうとするが、彼女が警察官だと知って態度を一変させ、彼女への想いも失ってしまう。
そんな中、マドゥライ警察の新任総監アジャイ・ラトールは犯罪組織の一掃を掲げてシヴァンを牽制する。侮辱されたシヴァンは取り締まりを妨害するため、シャクティを警察に送り込もうと画策するが、警察を憎むシャクティは反発する。しかし、シヴァンの差し金でマドゥライ警察の幹部警官にされてしまったため、渋々警察官として働くことになる。シャクティの指示で警察の捜査が停止したことでシヴァンの組織は活動を活発化させるが、組員の不注意でガス爆発事故が発生し、大勢の死傷者を出してしまう。事故現場の惨状を見たシャクティはショックを受け、さらにシヴァンが事故の責任を追及する記者を殺し、記者の妻が組員たちに襲われる現場を目撃したことで態度を改め、真っ当な警察官の道を進むことを決意する。彼は毛嫌いしていたカーキ色の制服を着て記者の妻を救い出し、シヴァンと決別する。心を入れ替えたシャクティはシャンティやゴーパールを含めた部下たちに犯罪行為の一斉取り締まりを指示し、シヴァンの手下たちを次々に逮捕していき、その功績をアジャイに認められて副総監に任命される。シャクティとシヴァンの対立が深まる中、シヴァンの養子であるケーサヴァン大臣がシヴァンを殺そうとしていることが判明する。ケーサヴァンの父は、かつてシャクティの父を殺した警察官であり、シヴァンによって父を殺されたことを恨み、彼の命を長年狙っていた。
ケーサヴァンは信用を失ったシャクティに代わってシヴァンの信用を獲得してヴィグネーシュを殺し、その罪をシャクティに擦り付けることに成功する。シャクティは単身ケーサヴァンのアジトに乗り込むが、そこにシヴァンが現れる。ケーサヴァンの企みを知ったシヴァンはシャクティと和解し、協力してケーサヴァンの手下たちを一掃する。追い詰められたケーサヴァンはシヴァンによって自害を強要され、自らの喉を切り裂いて絶命する。翌日、シヴァンは屋敷に警察官を呼び、自らを逮捕するようシャクティに要請する。シャクティは躊躇いながらもシヴァンを逮捕し、2人は互いに笑みを見せながら屋敷を後にする。
キャスト
- シヴァン - モーハンラール
- シャクティ・シヴァン副総監 - ヴィジャイ
- 幼少期のシャクティ - サラン・シャクティ
- シャンティ警部 - カージャル・アグルワール(声:ディーパ・ヴェンカト)
- ゴーパール - スーリー
- ブラフマー - ブラフマーナンダム(テルグ語吹替版)
- アーディケーサヴァン大臣 - サンパト・ラージ
- 幼少期のケーサヴァン - シュリー・ラーム
- アジャイ・ラトール総監 - プラディープ・ラーワト(声:タライヴァサル・ヴィジャイ)
- ヴィグネーシュ - マハト・ラーガヴェンドラ
- マハラクシュミ - ニヴェーダ・トーマス
- パールヴァティー - プールニマ・バーギャラージ
- シヴァンの側近 - タンビ・ラーマイヤ
- パーンディ - ラヴィ・マリヤ
- ヴィーラパーンディ - ジョー・マッルーリ
- ムルゲーサン - パンディ
- マハラクシュミの義父 - ラーダー・クリシュナン・チダンバラーム
- 女性警官 - ジャーンギリ・マドゥミタ、ヴィドゥユレーカー・ラーマン
- シヴァンの叔父 - バワ・ラクシュマン
- ケーサヴァンの父 - シャンミー・ティラカン
- ローヤプラム・グナー - スタント・シルヴァー
- シャクティの父 - チェラン・ラージ
- シュリーニヴァーサン - L・B・シュリーラーム
- マノーハラン - ロッル・サバー・マノーハル
- ヴィノーディニ・ヴァイディヤナーダン(カメオ出演)
- 特別出演
- 「Paatu Onnu」歌曲シーン出演 - ジーヴァー、ジーダン・ラメーシュ
- 「Yeppa Mama Treat」歌曲シーン出演 - R・T・ネーサン、シュリダール
- 「Jingunamani」歌曲シーン出演 - スカーレット・メリッシュ・ウィルソン、ヘイゼル・クラウニー
- 学生 - ラヴィーナー・ダハー(ノンクレジット)
製作
企画
『Velayudham』の完成後、ヴィジャイは同作の脚本を務めたR・T・ネーサンが手掛ける次回作に参加することを発表した。この新作映画の製作はヴィジャイの主演映画3本の撮影を終えた後に開始されたため、企画の始動まで2年の歳月を要した[14][15]。『ジッラ 修羅のシマ』はネーサンにとって『Muruga』に続く2作目の監督作品であり[16]、映画の内容について「マドゥライを舞台にした2人のパワフルなキャラクターの感情的な交流を描いた物語」と語っており、2009年ころから構想を練っていたことを明かしている[17]。プロデューサーは複数のヴィジャイ主演作を手掛けた経験のあるR・B・チョウダリーが務め[18]、サウンドトラックの作詞家にはヴァイラムトゥが起用され、ヴィジャイと12年振りにコラボレーションすることになった[19][20]。また、脚本の内容を気に入ったモーハンラールが主要キャストとして出演するほか[14][15][21]、ダンスシーンの振付師としてラージュ・スンダラムが参加している[22]。
ヒロイン役にはニーシャ・アグルワールが起用されるという噂が流れていたが、彼女はTwitterを通して噂を否定し、製作サイドから出演の交渉は受けていないことを明かしている[23]。後に彼女の姉カージャル・アグルワールやプールニマ・バーギャラージの出演の噂が決まったほか、ゴータム・クルプが悪役として出演契約を結んだ[24]。また、ニヴェーダ・トーマスがモーハンラールの娘役で出演する一方[25]、撮影監督として参加予定だったナタラージャン・スブラマニアンがスケジュールの都合で降板し、代わりにR・ガネーシュが起用された[26]。主要キャストの発表が行われた後、ネーサンは『ジッラ 修羅のシマ』の撮影がマドゥライ・チェンナイ・アーンドラ・プラデーシュ州の各地で行われるほか、国外で歌曲シーンの撮影を行うことを明かしている[27]。
2013年3月11日にチェンナイにあるR・B・チョウダリーの事務所でプージャが執り行われ[28][29]、5月13日からマドゥライとカライクディで第一スケジュールの撮影が始まり、モーハンラールとプールニマ・バーギャラージの共演シーンの撮影が行われた。ヴィジャイも同月末から撮影に合流する予定だったが、実際には合流にいたらなかった[30]。その後、撮影チームはチェンナイのスタジオに移り、マドゥライの街並みを再現した撮影セットの建設に取り掛かった。9月にはヴィジャイとカージャル・アグルワールが警察官を演じることが明かされた[31]。8月14日から第4スケジュールの撮影を行う予定だったが、大雨のため中止となっている[32]。10月には8割の撮影が終了し、歌曲シーン以外のすべての撮影が完了した[33]。
音楽
| 『ジッラ 修羅のシマ』 | ||||
|---|---|---|---|---|
| D・イマーン の サウンドトラック | ||||
| リリース | ||||
| ジャンル | サウンドトラック | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | スター・ミュージック | |||
| プロデュース | D・イマーン | |||
| D・イマーン アルバム 年表 | ||||
| ||||
音楽監督にはD・イマーンが起用され、背景音楽とサウンドトラックの作曲を手掛けた。彼がモーハンラール主演作に参加するのは『ジッラ 修羅のシマ』が初であり、ヴィジャイ主演作に参加するのは2002年の『Thamizhan』以来となる。サウンドトラックの作詞はユガバーラティ、ヴァイラムトゥ、ヴィヴェークが手掛け、「Kandangi Kandangi」ではヴィジャイとシュレヤ・ゴシャルが歌手を務めたほか[34][35]、イントロダクション・ソングはS・P・バーラスブラマニアムとシャンカル・マハーデーヴァンが歌手を務めている[36]。オーディ権はスター・ミュージックが取得しており[37]、2013年2月16日に『兄貴の嫁取物語』と同時にトラックリストが発表され[38]、同月18日にはプロモーション・ソングが発表された[39]。同月21日にはアルバムがリリースされている[40]。
サウンドトラックは観客・批評家から好評を博しており、『Behindwoods』はD・イマーンの手腕を高く評価し[41]、『Cinemalead』は3.5/5の評価を与えている[42]。また、『Top10 Cinema』は「全体的に『ジッラ 修羅のシマ』の楽曲は素晴らしく、短期間でチャートのトップを占めることは間違いないだろう。D・イマーンは、この機会を上手く利用して2人のスーパースターのために最高の仕事をしてくれた」と批評し、「若大将ヴィジャイのファンにとって最高の贈り物」と絶賛している[43]。
| # | タイトル | 作詞 | 歌手 | 時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1. | 「Pattu Onnu」 | ユガバーラティ | シャンカル・マハーデーヴァン、S・P・バーラスブラマニアム | |
| 2. | 「Verasa Pogayile」 | パールヴァティー | D・イマーン、シュウェータ・スレーシュ | |
| 3. | 「Jingunamani」 | ヴィヴェーク | スニディ・チャウハン、ランジット | |
| 4. | 「Kandaangi Kandaangi」 | ヴァイラムトゥ | ヴィジャイ、シュレヤ・ゴシャル[44] | |
| 5. | 「Yeppa Maama Treatu?」 | ヴィヴェーカー | A・V・プージャー、D・イマーン、スニダ・チャンドラ | |
| 6. | 「Jilla Theme」 | ヴィヴェーカー | アーナンド、ディーパク、サントーシュ・ハリハラン、シェンバガラージ | |
| 7. | 「Kandaangi Kandaangi Karaoke」 | インストゥルメンタル | ||
| 8. | 「Verasa Pogayile Karaoke」 | インストゥルメンタル | ||
合計時間: | ||||
公開
評価
興行収入
タミル・ナードゥ州では公開初日に1000万ルピーの興行収入を記録し[47]、『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』によるとケララ州でも好調な興行成績を記録したという[48]。公開初日の合計興行収入は2500万ルピー、公開5日間の累計興行収入は7000万ルピーを記録しており[49][50]、チェンナイでは公開初週に324万ルピーの興行収入を記録して週末興行成績第1位にランクインしたほか、劇場稼働率は97パーセントを記録した[51]。公開第2週の同市の興行収入は360万ルピーを記録し、劇場稼働率は85-90パーセントとなっている[52]。また、公開第3週の興行成績は第10位を維持し、累計興行収入は598万ルピーを記録している[53]。ケララ州では公開第4週までに500万ルピーの累計興行収入を記録し[54]、チェンナイでは8週間で580万ルピーの収益を挙げている[55]。
イギリスでは44スクリーンで上映され[56]、1540万ルピーの興行収入を記録した[57]。公開第3週末には5スクリーンで4815ポンドの収益を挙げ、17日間で累計興行収入24万3029ポンドを記録している。オーストラリアでは17日間で4万3899ドルの興行収入を記録し[58]、マレーシアでは36スクリーンで上映され780万ルピーの興行収入を記録している[59]。
批評

『ジッラ 修羅のシマ』は観客・批評家から好評を博しており、キャスト(モーハンラールとヴィジャイ)の演技、背景音楽、アクションが高い評価を得たものの、上映時間の長さについては批判を受けている[9]。『Sify』は「『ジッラ 修羅のシマ』は最高のマサラ・エンターテインメント作品であると同時に、あなたを笑顔にしてくれるフルコース料理だ。お祭りシーズンに家族を連れて観に行くのに最適な映画だ」と絶賛し[60]、『ザ・タイムズ・オブ・インディア』は「商業映画に限定するなら、『ジッラ 修羅のシマ』は確実に面白い作品だ。だが、この映画の最大の問題は上映時間が長過ぎることにある。恐らく、ネーサンは健全なエンターテインメントに仕上げようと思ったのだろう。上映時間を考慮せずにシーンを詰め込み過ぎたのだ」と批評しているほか[61]、『アーナンダ・ヴィガダン』は41/100の評価を与えている[62]。また、『バンガロール・ミラー』は「ブロックバスターの要素をすべて詰め込んだ完璧なお祭り映画」と絶賛し[63]、『ヒンドゥスタン・タイムズ』は「モーハンラールとヴィジャイの魅力的なスタイルと力強い演技が、この映画を堅実なファミリー・エンターテインメントに仕上げている」と批評したほか[64]、『Rediff.com』も「モーハンラールとヴィジャイの2人は自分の能力に対して確固たる自信を持ち、その力強い演技で観客を楽しませてくれた。2人の存在が、この映画を大衆向けの商業エンターテインメント作品に仕上げてくれたことは間違いない」と批評している[65]。
受賞・ノミネート
| 映画賞 | 授賞日 | 部門 | 対象 | 結果 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第9回ヴィジャイ・アワード | 2015年4月25日 | 音楽監督賞 | D・イマーン | ノミネート | |
| 女性プレイバックシンガー賞 | シュレヤ・ゴシャル 「Kandangi Kandangi」 | ||||
| エンターテイナー賞 | ヴィジャイ | 受賞 | |||
| 第4回南インド国際映画賞 | 2015年8月7日 | コメディアン賞 | スーリー | ノミネート | |
| 作詞家賞 | ヴァイラムトゥ 「Kandangi Kandangi」 | ||||