ジャクソン家
アメリカ合衆国の芸能一族
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ジャクソン家(Jackson family)は、インディアナ州ゲーリー出身のアメリカ合衆国の芸能一族である。ジョセフ・ウォルター・"ジョー"とキャサリン・エスター・ジャクソンの子供たちの多くはミュージシャンとして成功を収め、特にモータウンのボーイバンドのジャクソン5(後のジャクソンズ)を結成した兄弟たちが著名である。兄弟姉妹のうちの何人かはソロ活動でも成功を収めた。ジョーは子供たちのマネージャーを務めた。ジャクソン家は音楽グループとしてもソロ・アーティストとしても、1960年代後半以降のポピュラー音楽の分野で成功を収めてきた。彼らはしばしば、「ソウルのファースト・ファミリー」(この名称はファイヴ・ステアステップスが最初に与えられていた)[1][2]、「ポップの皇族」(Imperial Family of Pop)、「ポップの王族」("Royal Family of Pop")とも呼ばれ、特にマイケルとジャネット・ジャクソンの成功以降[3]、前者は「ポップの王」("King of Pop")と称されていた
ジャクソン5は当初、ジャッキー、ティト、ジャーメイン、マーロン、マイケルで構成されていた。1975年にはジャーメインに代ってランディが加入した。マイケルとジェネットは共にソロとして成功しており、史上最も影響力があるポップおよびR&Bアーティストとして称賛されている[4][5]。ジャクソン家のメンバーは合計27曲で全米1位を獲得し、兄弟姉妹全員がゴールド・レコードを獲得している。また、ジャネットは黒人女性としては史上初めてビルボード・アイコン賞を受賞している。
ジャクソン家はエンターテイメント史上最も影響力のある一族の1つである[4][6][7][8]。1997年にジャクソン5はロックの殿堂入りを果たした[9]。マイケルは2001年にソロ・アーティストとしても殿堂入りしており、数少ない2度の殿堂入りを果たした人物の1人となった[10]。2019年にはジャネットも殿堂入りを果たした[5]。マイケルは1984年、ジャネットは1990年、ジャクソンズは1980年にハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星を獲得している。2009年、A&Eよりテレビシリーズ『The Jacksons: A Family Dynasty』の放送が始まった。この番組は、マイケルの急死に対処し、ジャクソン5の再結成ツアーの準備を進めるジャクソン兄弟の姿を記録したものである[11]。
第1世代

ジョセフ・ウォルター・ジャクソン(Joseph Walter Jackson )は、1928年7月26日にアーカンソー州ファウンテンヒルで生まれ育った。両親の離婚後、彼は10代をカリフォルニア州オークランドで、教師である父のサミュエル・ジャクソン(Samuel Jackson)と共に過ごした[12]。18歳の時に彼はプロボクサーになるという夢を追うため、母のクリスタル・リー・キング(Crystal Lee King)と共にインディアナ州イーストシカゴに移った。21歳の時にジョセフは当時19歳だったキャサリン・スクルーズと結婚した。ボクシングでの成功を夢見ていた彼だったが、家庭のため、イーストシカゴのインランド・スチール・カンパニーで天井クレーンのオペレーターとして働いた。結婚生活中に家族が増え続け、16年間で彼とキャサリンは9子を育てた。常に成功を望んでいたジョセフは、自身のボクシングや1950年代のファルコンズのメンバーとして短い音楽活動は上手くいかなかったものの、ティトのギター演奏をはじめとする子供たちの才能を見出していた[13]。

やがてジョセフは、1964年に息子のティト、ジャーメイン、ジャッキーで構成されるバンドのジャクソン・ブラザーズのマネージャーとなった。数年およぶ地元のタレント・ショー出演の後、ジョセフはバンドにマーロンとマイケルを加えて規模を拡大し、1966年までにバンド名をジャクソン・ファイブと変更し、自身もマネージャーの仕事を続けた。父親としては非常に厳格な規律主義者[14]だった彼は、大成功させるためにマネージャーとして歌とダンスの長時間の練習を課した。1967年にグループはニューヨーク市ハーレムのアポロ・シアターでデビューし、アマチュア・ナイト・コンテストで勝利した。ジャクソン・ファイブは、インディアナ州ゲーリーにあるスチールタウン・レコードのオーナー兼プロデューサーであるゴードン・キースに見出され、1967年11月に初の契約を結んだ。1968年1月30日、キースがプロデュースした彼らの初のレコード「ビッグ・ボーイ」が発売され、地元で大ヒットとなった。1969年3月に彼らはモータウンと契約を結び、ジャクソン5として知られるようになった。ジョセフはジャクソン5をスターへと導き続け、グループが『ビルボード』のチャートで何度も1位を獲得した後、専属マネージャーとしての高額な報酬を得てカリフォルニア州エンシノの豪邸へと移り住んだ。グループはマイケルをリード・ボーカルとして成功を続けたが、緊張が高まり、1979年にマイケルは父でマネージャーのジョセフとの関係を断ち切り、国際的なソロ音楽エンターテイメントのキャリアを追求する道を選んだ。4年後の1983年、マイケルの兄弟姉妹はジョセフをマネージャーから解任した。1993年にマイケルは父による身体的・精神的虐待を告発した。他の兄弟姉妹の一部はこの主張を支持したが、否定する者もいた[13]。
キャサリン・ジャクソン(Katherine Jackson)は、1930年5月4日にアラバマ州バーバー郡でプリンス・アルバート・スクルース(Prince Albert Scruse, 1907年-1997年)とマーサ・マティ・アプショウ(Martha Mattie Upshaw, 1907年-1990年)の子として生まれた。彼女は幼少期にポリオを発症し、その後生涯にわたって脚を引きずる後遺症が残った。彼女は家族とともにインディアナ州イーストシカゴに移住したことで病状は良化し、夫のジョセフと出会うまでそこで暮らした。夫妻はインディアナ州ゲーリーに小さな家を購入し、そこで9子を産み育て、彼女は専業主婦として家庭を支えた[15]。生涯を通して熱心なエホバの証人信者であり続けたキャサリンは、自身と同様に霊的な教えの下で厳しく子供たちを育てた。また彼女は、ピアノ、クラリネット、チェロの奏者、そして歌手としてその才能を子供たちと共有し、後の彼らの成功の礎となったと称賛された。息子たちがジャクソン5として名声を得た後もキャサリンは彼らを支え続け、ショーやパフォーマンスの衣裳デザイナーを務めた。1993年と2005年にマイケルが起訴され、後に無罪となった性的暴行容疑の際も彼女は公に支援を続けていた。キャサリンはカリフォルニア州カラバサスに居住し、2009年に死去したマイケルの子供たちを養育している[15]。キャサリンは親権を一時失っていたが、2012年に取り戻した[16][17]。
第2世代

ジョーとキャサリンは10子をもうけたが、マーロンの双子のブランドンだけが生後まもなく亡くなった。他の9人は成人し、プロのミュージシャンなど様々な職業に就いた[12]。
- モーリーン・レイレット・"リビー"・ジャクソン (Maureen Reillette "Rebbie" Jackson, 1950年5月29日生)[12]
- シグムンド・エスコ・"ジャッキー"・ジャクソン (Sigmund Esco "Jackie" Jackson, 1951年5月4日生)[12]
- トリアーノ・アダリル・"ティト"・ジャクソン (Toriano Adaryll "Tito" Jackson, 1953年10月15日 - 2024年9月15日)[12]
- ジャーメイン・ラ・ジューン・ジャクソン (Jermaine LaJuane Jackson, 1954年12月11日生)[12]
- ラトーヤ・イヴォンヌ・ジャクソン (La Toya Yvonne Jackson, 1956年5月29日生)[12]
- マーロン・デヴィッド・ジャクソン (Marlon David Jackson, 1957年3月12日生)[12]
- ブランドン・デヴィッド・ジャクソン (Brandon David Jackson, 1957年3月12日 - 1957年3月13日)[18]
- マイケル・ジョセフ・ジャクソン (Michael Joseph Jackson, 1958年8月29日 - 2009年6月25日)
- スティーヴン・ランドール・"ランディ"・ジャクソン (Steven Randall "Randy" Jackson, 1961年10月29日生)[19]
- ジャネット・ダミタ・ジョー・ジャクソン (Janet Damita Jo Jackson, 1966年5月16日生)[12]
婚外子
- ジョーヴォニー・ナキア・ジェブー・ジャクソン (Joh'Vonnie Nakia Jeboo Jackson, 1974年8月30日生)[20]
第3世代
ジャクソン家の第3世代は27人の子供たちで構成される。彼らの中には、一族に続いてエンターテイメント業界に進出した者もいる[21]。
第3世代の中では、マイケル・ジャクソンの3子が著名であり[22]、「プリンス」("Prince")の愛称で知られるマイケル・ジョセフ・ジャクソン・ジュニア(Michael Joseph Jackson Jr., 1997年2月13日生)、パリス=マイケル・キャサリン・ジャクソン(Paris-Michael Katherine Jackson, 1998年4月3日生)、「ビギ」("Bigi")の愛称で知られるプリンス・マイケル・ジャクソン2世(Prince Michael Jackson II, 2002年2月21日生)は、2009年の父の死後、幾度となくメディアで取り上げられている[23]。
リビー、ティト、ジャッキー、ジャーメインにも子供がおり、メディアの注目を集めている。リビーの一人息子であるオースティン・ブラウン(Austin Brown, 1985年11月22日生)は、ポップとR&Bのジャンルでいくつかのヒットシングルを出しているシンガーソングライターである[24]。ティトの3人の息子であるトリアーノ・アダリル・"タージ"・ジャクソン・ジュニア(Toriano Adaryll "Taj" Jackson Jr., 1973年8月4日生)、タリル・アドレン・ジャクソン(Taryll Adren Jackson, 1975年8月8日生)、ティト・ジョー・ジャクソン(Tito Joe Jackson, 1978年7月16日生)は、R&B/ポップ音楽グループの3Tを結成した[25]。3Tは3枚のスタジオ・アルバムを発表しており、米国外で成功している[26]。ジャッキーの長男のシグムンド・エスコ・"シギー"・ジャクソン・ジュニア(Sigmund Esco "Siggy" Jackson Jr., 1977年6月29日生)は、「ディールズ」("Dealz")という名前で活動するヒップホップ・アーティストである。ジャーメインの長男のジャーメイン・ラ・ジューン・"ジェイ"・ジャクソン・ジュニア(Jermaine La Jaune "Jay" Jackson Jr., 1977年1月27日生)は、1992年のジャクソン家の伝記ミニシリーズ『The Jacksons: An American Dream』で自身の父を演じた。もう1人の息子のジャファー・ジャクソン(Jaafar Jackson, 1996年7月25日生)は、2026年公開予定の伝記映画『Michael/マイケル』で叔父のマイケルを演じる[27]。2017年1月3日、当時50歳のジャネットは第3世代で最年少の男子となるエイサ・アル・マナ(Eissa Al Mana)を出産した[28]。2024年のティトの死後、彼は2020年に日本人女性と結婚しており、同年3月にタリアナ・キャサリン(Tariana Katherine)という娘が生まれていたことが明らかとなった。タリアナは第3世代の女性で最年少である[29][30]。
系図
| ジーナ・フリーマン | ジュライ・"ジャック"・ゲイル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ガートルード・ダニエル | サミュエル・キング | エメリン・ウィリアムズ | イスラエル・ネロ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| マーサ・アプショウ | プリンス・アルバート・スクリューズ | クリスタル・リー・キング | サミュエル・ジョセフ | ジェームズ | ジェーン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| キャサリン・エスター | ジョセフ・ウォルター | ヴァーナ・メイ | ルラ・メイ | ローレンス | マーティン・ルーサー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| モーリーン・レイレット・"リビー" | シグムンド・エスコ・"ジャッキー" | トリアーノ・アダリル・"ティト" | ジャーメイン・ラ・ジューン | ラトーヤ・イヴォンヌ | マーロン・デヴィッド | ブランドン | マイケル・ジョセフ | スティーヴン・ランドール・"ランディ" | ジャネット・ダミタ・ジョー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| オースティン・ブラウン | シグムンド・エスコ・"シギー" | トリアーノ・アダリル・"タージ" | ジャーメイン・ラ・ジューン・"ジェイ" | ヴァレンシカ・キャロライン | マイケル・ジョセフ・"プリンス" | ジェネヴィエーヴ・キャサリン | エイサ・アル・マナ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ジャレッド・エスコ | テイラー・オーロラ・スコ | ノラ・ラニアック | ソフィア・ラニアック | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||