ジャック・ランスロ
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ルーアンの生まれ。カーン音楽院でフェルナン・ブラシェ(Fernand Blachet)に学んだ後、パリ音楽院でオーギュスト・ペリエに師事し、1939年に一等賞を得て卒業している。また、フェルナン・ウーブラドゥに室内楽も学んだ。 その後、カエン音楽院の教授となったが、1947年にはルーアン音楽院の教授に就任し、ニース国際アカデミーでも教鞭をとった。1953年からは、ビュッフェ・クランポン社のクラリネットの開発にも協力している。
演奏者としては、1941年からコンセール・ラムルーの首席奏者を務め、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の首席奏者にもなった。また、ジャン=ピエール・ランパルらと結成したパリ木管五重奏団の活動も名高い。
教え子には日本人クラリネット奏者の浜中浩一や横川晴児、二宮和子らがいる。また北爪やよひの「クラリネットとピアノのためのソナチネ」を気に入り、リサイタルで取り上げ楽譜も出版した[1]。
生涯
ジャック・モーリス・ジョゼフ・ランスロ(Jacques Maurice Joseph Lancelot)は、フランス国籍のクラリネット奏者および音楽学者で、1920年4月24日にルーアン(Rouen)に生まれ、2009年2月7日、パリ16区にて88歳で逝去した。
彼はクラリネットを、カーン地方音楽院(Conservatoire de Caen)にてフェルナン・ブラシェ(Fernand Blachet)に師事し、続いてパリ国立高等音楽院(Conservatoire de Paris)においてオーギュスト・ペリエ(Auguste Périer)の門下で学んだ。
1939年には1級(1er Prix)を取得し、その後、フェルナン・ウブラドゥ(Fernand Oubradous)が新設した室内楽クラスに進む。
そのクリアで透明感ある音色により、彼は「フランス・クラリネット学派(École française de la clarinette)」を代表する奏者の一人と見なされている。
彼の教育活動はルーアン音楽院(Conservatoire de Rouen)で始まり、1980年に創立されたリヨン国立高等音楽院(Conservatoire national supérieur de musique de Lyon)に至る。
1960年から1985年にかけては、夏期にニース国際アカデミー(Académie Internationale de Nice)で指導にあたる。
また、パリ国立高等音楽院や国際コンクール(例:ジュネーヴ国際コンクール)に審査員として頻繁に招かれ、これらのマスタークラスは特に日本におけるクラリネット教育に大きな影響を与えた。
ソロ・クラリネット奏者としては、〈コンサート・ラムルー(Concerts Lamoureux)〉や〈共和国親衛隊音楽隊(Garde Républicaine)〉に在籍し、また1945年から1965年の間、〈フランス木管五重奏団(Quintette à vent français)〉のメンバーとして、ジャン=ピエール・ランパル(Jean-Pierre Rampal:フルート)、ピエール・ピエルロ(Pierre Pierlot:オーボエ)、ジルベール・クーシエ(Gilbert Coursier:ホルン)、モーリス・アラール(Maurice Allard)およびポール・オング(Paul Hongne:バスーン)と共演した。
1971年には、ジャン・フランセ(Jean Françaix)の協奏曲を初演・録音し、この演奏がレコード大賞(Grand Prix du Disque)を受賞。 ウィキ
また、ジャン・リヴィエ(Jean Rivier)、ロジェ・カルメル(Roger Calmel)、ベルナール・ブグノ(Bernard Beugnot)らの作品も幾つか初演している。
出版面では、〈ジェラール・ビヨード版(Éditions Gérard Billaudot)〉および〈トランスアトランティク(Transatlantiques)〉から、楽譜および教育書籍の編集監修を任されている。
彼の豊富なディスコグラフィーは、〈エラート(Erato)〉および〈キング・レコード(King Records)〉から発表され、特にモーツァルト協奏曲におけるジャン=フランソワ・パイヤール(Jean-François Paillard)との共演録音は、世代を超えてクラリネット奏者および広く聴衆に強い印象を残した。
加えて、彼は木管楽器メーカー〈ビュッフェ・クランポン〉(Buffet Crampon)のテスター(開発協力・試奏者)、またリードメーカー〈グロタン〉(Glotin)のリードテスターでもあった。さらに、リード吹奏具として世界的に広く使用されるマウスピース〈ヴァンドーレン〉(Vandoren)社製5RV Lyreを、ロベール・ヴァンドレン(Robert Van Doren)に依頼して開発させたことでも知られている。
2012年以降、彼の名を冠した国際クラリネット・コンクール「Concours International de Clarinette Jacques Lancelot」が、毎2年ごとにフランス・ルーアン/日本・横須賀を交互開催地として実施されている。
著作
Michel Arrignon/Claude Crousier/Jacques Lancelot 著『10 ans avec la clarinette』1991年、Institut de pédagogie musicale et chorégraphique刊。