Wikiwand AI

ジンクピリチオン

有機亜鉛錯体のひとつ From Wikipedia, the free encyclopedia

ジンクピリチオン(Zinc pyrithione)は、有機亜鉛錯体で、ピリジン誘導体の一種。抗菌剤防腐剤としての作用がある。フケ脂漏性皮膚炎に有効なため[2]シャンプー化粧品に添加される。独特のにおいがする。

概要 物質名, 識別情報 ...
ジンクピリチオン
二量体
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.033.324 ウィキデータを編集
UNII
性質
C10H8N2O2S2Zn
モル質量 317.70 g/mol
外観 無色の固体
融点 240℃ 分解[1]
8 ppm (pH 7)
薬理学
D11AX12 (WHO)
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
 verify (what is  ☒N ?)
閉じる

特性

溶解性が低く、ジンクピリチオンの粒子はすすぎ洗いをした後も皮膚表面に残り殺菌作用を持つ[2]

殺菌

細菌類に対する最小発育阻止濃度(MIC)はO157枯草菌で10ppmMRSA緑膿菌では3ppmであり、比較的低濃度で効果を発揮する。

真菌、グラム陰性菌、グラム陽性菌と幅広い殺菌スペクトルがある[2]

使用

脂漏性皮膚炎に有効な成分のひとつである[3]。抗菌効果に伴いフケを抑える効果もあり[2]、ジンクピリチオンを配合したシャンプーも市販されている。国際的には1960年代から使用されてきた[2]が、神経毒性作用、発がん性や環境汚染の可能性が指摘され、2022年よりEUイギリスオーストラリアで使用禁止になった[4]

1970年から2006年まで、花王が発売するシャンプー、メリットにはジンクピリチオンが配合されていた[5]が、2006年4月からは、グリチルリチン酸ジカリウムに変更された。なお2007年、P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)の日本においての新ヘアケアブランドh&sではジンクピリチオンが有効成分として配合された。

毒性

ラットに経口投与した場合の半数致死量(LD50)は200mg/kgである。1999年に国立環境研究所により環境ホルモンの疑いがあることが報告された[6]

ジンクピリチオン効果

花王が日本で初めてジンクピリチオン配合シャンプーのメリットを発売したが、そのCMのキャッチコピー「ジンクピリチオン配合」によってジンクピリチオンについて何も知らない消費者が購入することにつながり、メリットはヒット商品となったとされる。

この事例から、小説家の清水義範が論考「インパクトの瞬間」[7]の中で、ジンクピリチオン効果と命名し、「どのようなものかは分からないのに、その言葉の響きだけですごそうだ」と思ってしまう心理的な反応があると説明した[8]

出典

参考文献

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks