ストリートファイター 暗殺拳
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『ストリートファイター 暗殺拳』(原題:Street Fighter: Assassin's Fist)は、2014年8月2日に日本でイベント上映されたイギリス映画。上映時間101分。
クリスチャン・ハワード
| ストリートファイター 暗殺拳 | |
|---|---|
| Street Fighter: Assassin's Fist | |
| 監督 | ジョーイ・アンサー |
| 脚本 |
ジョーイ・アンサー クリスチャン・ハワード |
| 製作 | ジャクリーン・クエラ |
| 製作総指揮 |
Mark Wooding Karin Al Fayed 小野義徳 伊川東吾 Esther Randall Nigel Thomas Charlotte Walls |
| 出演者 |
小家山晃 マイク・モー クリスチャン・ハワード 玄理 伊川東吾 尚玄 |
| 音楽 | パトリック・ギル |
| 撮影 | ジェームズ・フレンド |
| 編集 | オリバー・パーカー |
| 製作会社 | Assassin's Fist Ltd |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 101分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 英語、日本語 |
概要
カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズのファンであるイギリスの俳優ジョーイ・アンサーが、今までの実写映画はゲームシリーズの世界と乖離していたと見なして自ら映画の制作を決意し[1]、2010年にYouTubeにてショートフィルム『Street Fighter: Legacy』として公開した[2]。その後、反響を受けて長編作品を企画し、ゲーム版権管理会社のカプコンUSAからも了承を取り付けたうえで制作した。
英語圏では2014年5月23日にMachinima, IncのYouTubeチャンネルにて1話12分で全12話の連続Webドラマとして配信開始。その後、101分の映画版と、1話22分で全6話の連続テレビドラマに再編集される。アメリカでは2015年1月7日にIFC Filmsの配給で映画版が公開された。[3][4][5][6][7][8][9][10]
日本では2014年8月2日にヒューマントラストシネマ渋谷にて101分の映画版を一日限定でイベント上映した[11]。2014年10月2日には、未公開シーンを追加した153分のDVD『ストリートファイター 暗殺拳 コンプリートエディション』が発売された。
波動拳を発生させる際の音には、『ストリートファイターIV』のウルトラコンボ発動時の効果音が使われている。
設定やデザインは、ゲーム本編のみならず、先行のメディアミックス作品から取り入れた要素も多い。特にOVA『ストリートファイターZERO: ジェネレーションズ』からは大きな影響を受けている。
あらすじ
1987年の和歌山県、暗殺拳の師範である剛拳は、道場で弟子のリュウとケンに格闘術の指導をしている。弟子たちに暗殺拳の極意「波動の力」を教えようと静岡県にある師の道場跡に向かうも、指導には迷いがあった。それには過去の苦い経験が関わっていた。
登場人物
- 剛拳
- 小家山晃(青年期:尚玄)(11歳:ビクター・ホワ・ファム)
- 本作の主人公であり語り手。
- 年若い2人の弟子を時に厳しく時に優しく指導する。若き日は自身が世界での武者修行を意識していたため、現在はリュウとケンを世界で武者修行させるため、という理由付けで日常的に英語を使用している。かつて波動の力は殺意の波動しか存在しなかったが、剛拳が武者修行中に元という功夫の達人と出会い、無の波動に導かれたことで、狂気に陥る危険性なしに修練できるようになった[注 1]。
- リュウとケンの波動の修行のために若き日に修行をした道場跡へ戻った際、殺意の波動に染まり切った弟・豪鬼と再会してしまう。殺し合いを求める豪鬼に対し、自分の進む道は豪鬼の進む人殺しの道とは別にあると拒絶する。だが、弟子たちを見逃してもらうのと引き換えに戦いの約束をせざるを得なくなる。因縁の決着を前に、自分と豪鬼、師の轟鉄、その姪のサヤカとの過去、そして殺意の波動について書き残す。
- リュウ
- マイク・モー(12歳:ザン・チョン・ダンク)(5歳:ウーコン・ハイアン)
- ゲームシリーズの主人公。
- 5歳の時に言葉を喋れず山中を彷徨っていたところを、剛拳に引き取られた。現在は未成年ながらも実直で申し分ない実力の格闘家となっている。だが攻撃にはどこか自分を曝け出すことを恐れるような詰めの甘さがあり、ケンとの組手では優位な局面でも勝負を決めきれないのが常となっており、ケンや剛拳から叱咤されている。
- 波動の修行のため古い道場跡へ滞在してから悪夢に苦しむようになり、ついにはケンとの真剣勝負の中で殺意の波動を暴走させてしまう。
- 殺意の波動を中核に据えたメディアミックス作品としては珍しく豪鬼が近親者でない(1987年時点で未成年であるため1960年前後に武者修行に出ている剛拳もリュウの実父ではない)。
- ケン
- クリスチャン・ハワード(12歳:シメオン・ツォロフ)
- アメリカ人だが両親の知己である剛拳の元で修行している。自分の意志とは無関係の弟子入りだったこともあって何かと生意気な態度を取りがちだが、リュウとは打ち解けて兄弟同然の間柄となった。
- 剛拳がなかなか波動の修行をつけないことに苛立ち、修行が始まってからも結果を急ぐあまり剛拳が隠している型を試してしまい、厳しく戒められた。だが自分を厄介払いしたと思っていた父親と和解したことをきっかけに心身の調和がとれるようになり、やがて剛拳から成長を認められた。旅立ちの際に、兄として殺意の波動に染まりつつある弟を助けるという剛拳の果たせなかった願いを託される。
- リュウが殺意の波動を暴走させた際は渾身の昇龍拳で止め、額に付けてしまった傷を自身の赤い髪留めで手当てしている。
- 豪鬼
- ジョーイ・アンサー(青年期:ガク・スペース)(11歳:ホアン・チョン・ハン)
- 剛拳の実弟であり殺意の波動の使い手。暗殺拳の神髄を極め真の格闘家へ至ろうとするあまりに師の轟鉄から禁じられた技を習得し、剛拳や轟鉄から忠告を受けても意志を曲げず、遂には1958年に破門された。
- 轟鉄の姪でともに成長したサヤカとは想い合っていた。だが、破門された日以降で同じ場に居合わせたのは轟鉄殺害を目撃された際の一瞬のみとなる。
- 2年間に渡る孤独な修行の末に殺意の波動に呑み込まれるのでなく逆に吞み込むことに成功し、真の格闘家、真鬼となった。暗黒の波動を炸裂させ、神話とされていた瞬獄殺を蘇らせる。そして殺意の波動の導きに従って轟鉄と決闘し、殺害。轟鉄が偉大な宗家であったことに敬意を払いつつ、轟鉄が首にかけていた巨大な数珠を自らのものとした。
- 暗殺拳の真の宗家はただ一人、そう殺意の波動が運命を導くと語り、剛拳が達人の域に達して静岡の道場跡に戻るのを待って、死合いを挑む。
- 轟鉄
- 伊川東吾
- 剛拳と豪鬼の師。戦争で両親を失った剛拳・豪鬼と、行方不明になった弟の娘であるサヤカを引き取った。剛拳・豪鬼の父親の上官であり、親友でもあった。
- 厳格で武人然とした言動ながらも慈愛をもって弟子たちに接する。殺意の波動の使い手ながら、瞑想により身と心を清めて陰陽の調和を取ることで、暗殺拳の歴史上初めて四十を超えても正気のまま生き延びた。
- 人格者だが格闘家としての本分に忠実過ぎるきらいがあり、豪鬼を破門した後はサヤカの思いを知りながらも優れた格闘家に育て上げるべく剛拳を支えさせ、結婚を望んだ。また、豪鬼が自らを打ち破って暗殺拳の神髄を極めた真鬼としての実力を示した際は、絶命しながらも満たされた笑みを浮かべた。
- サヤカ
- 玄理(11歳:トゥアン・グエン)
- 轟鉄の姪。剛拳・豪鬼にとっては書道の師。父親は宗家を巡る争いの中で殺意の波動に蝕まれ、行方不明となった。
- 想い合う豪鬼が破門された際は独りで己の可能性を追い求めたいという豪鬼の意志を尊重し、不滅の栄光を意味する「天」の字を授けて見送った。その後は周囲が望むままに剛拳と婚約するが、豪鬼が轟鉄を殺害するに至り、耐えきれなくなって失踪してしまう。
- サヤカという名や豪鬼との恋愛関係は、OVA『ストリートファイターZERO: ジェネレーションズ』での轟鉄の娘・さやかの設定が参考にされている。
- 仙蔵
- ハル・ヤマノウチ(中年期:ハイクワーン・グエン)
- 轟鉄の従者で、轟鉄亡きあとは剛拳に仕える。かつての剛拳を仏の道に引き入れた。
- 書き残した日誌をリュウとケンに届けるよう剛拳から頼まれる。
- ケンの父
- マーク・キリーン
- マスターズ財団社長。妻であるユキ(日本語字幕に訳出なし)を亡くした際に息子が荒れてしまい、自分も経営の舵取りがうまくいかなくなったため、夫婦の友人であった剛拳に相談し、息子を預けることになった。
- 会社を立て直してより大きくし、ケンを迎えに来る。ケンからは自分でなく会社のためだろうと拒絶されるも、和解。ケンが修行を終えるまで待つ約束をした。
- ボクシングを嗜んでいる。
- 劫魔
- 伊川東吾
- 山中を彷徨っていた幼いリュウを保護して剛拳の下へ連れてきた。その後も意図が掴めない言動が多いながらもリュウのことを見守っており、和歌山県にも静岡県にも現れる。
- 首から下げている「劫魔」と名の記された木札は暗殺拳の道場のものと酷似している。轟鉄の木札の隣には1枚分が無くなった痕跡がある。演じるのは轟鉄と同じく伊川東吾。
スタッフ
- 監督:ジョーイ・アンサー
- 脚本:ジョーイ・アンサー、クリスチャン・ハワード
- 撮影:ジェームズ・フレンド
- 編集:オリバー・パーカー
- 音楽:パトリック・ギル
- 日本側キャスティングディレクター:国実瑞恵
- 製作協力:Lonely Rock Productions、Gloucester Place Films、カプコンUSA、Evropa Film
反応
Rotten Tomatoesでは2024年現在批評家による評価は存在しないものの、94%の観客支持率を獲得している[14]。IGNは本作を高く評価し、予算規模の大きい過去2本のストリートファイター映画よりも原作に忠実な翻案だと述べるとともに、ゲームの実写化作品全体の中でも最高峰の一つと位置付け、8.7/10の評価を与えた[15]。