タンクメイト

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タンクメイト: tank mate)とは、アクアリウムにおいて、主たる飼育対象の観賞魚やその他の水生生物と同じ水槽内で併せて飼育される生体を指す通俗的な用語である。[1][2]

概要

ヤマトヌマエビ
オトシンクルス
砂底の餌を漁るカマツカ

主として生体同士の相性、水槽内での役割分担といった観点から扱われる[1][3]。複数種の生体を同じ水槽で飼育する場合には、水温、pH、水質、遊泳域、成長後の大きさ、攻撃性などの適合が重視される[1][2]。こうした条件を踏まえて主飼育対象と同居させる生体が、タンクメイトと呼ばれる[1]

タンクメイトは、単に同じ水槽に入る生体を指す場合もあれば、主役となる魚を引き立てる脇役的存在、あるいは底層利用、付着藻類の摂食、残餌処理など補助的な役割を期待される生体を指す場合もある[3][4]

選定

タンクメイトの選定では、一般に次のような点が考慮される。[1][4]

  • 水温や水質などの飼育条件が近いこと
  • 成長後の体格差が過大でなく、被食関係が生じにくいこと
  • 遊泳層や生活空間が過度に競合しないこと
  • 縄張り性や攻撃性が強すぎないこと
  • 群泳性・単独性など、種ごとの社会性に無理がないこと

ただし、同じ種であっても個体差や水槽容量(飼育密度)、レイアウトによって適合性は変化するため、特定の魚種同士が常に安全に混泳できると一律に断定することはできない[4]

類型

混泳相手としてのタンクメイト

もっとも一般的には、主飼育対象と同居可能な魚類や無脊椎動物がタンクメイトに含まれる。飼育に関する書籍や雑誌では、相性のよい魚を組み合わせることや、単独飼育に向く魚を区別することが、そもそもの基本事項として説明される。[1][3]

補助的役割を担う生体

水槽内では、底層を利用する魚類、付着藻類を摂食する魚類、エビ類、巻貝類などが、景観維持や残餌処理の補助を期待されて導入されることがある[4]。ただし、これらの生体はあくまで飼育管理を補助するものであり、水換えや清掃などを根本的に不要にするものではない[2]

海水水槽における用法

海水魚サンゴを飼育する水槽でも、生体同士の組み合わせの適否を考慮して導入する考え方があり、日本語の海水アクアリウム雑誌では「タンクメイトの良好な関係」「混泳のセオリー」といった形で扱われている。[3]

注意点

タンクメイトの導入は、水槽内の多様性や観賞性を高めうる一方で、過密飼育、攻撃、捕食、病気の持ち込みなどの危険も伴う[1][2]。特に、幼魚時と成魚時で性質や体格が変化する種では、導入時の印象だけで混泳の可否を判断しないことが必要となる[4]

脚注

参考文献

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