トレーガー塩基
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| 物質名 | |
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2,8-Dimethyl-6H,12H-5,11-methanodibenzo[b,f][1,5]diazocine | |
別名 Troeger's base | |
| 識別情報 | |
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3D model (JSmol) |
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.150.499 |
PubChem CID |
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日化辞番号 |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| C17H18N2 | |
| モル質量 | 250.345 g·mol−1 |
トレーガー塩基(トレーガーえんき、英: Tröger's base)は、構造中の2つの立体中心橋頭窒素原子の存在のためキラリティーを示す有機化合物の一種である。本化合物は、1887年にユリウス・トレーガーによって酸性溶液中のp-トルイジンおよびホルムアルデヒドから初めて合成された[1]。分子構造の解明は1935年までかかった[2]。トレーガー塩基はホルムアルデヒドの代替物としてDMSOおよび塩酸[3]、あるいはヘキサメチレンテトラミン[4]を用いて調整することもできる。

この反応におけるメチレン供与体としてのDMSOを用いた反応機構はプメラー転位のものと類似している。DMSOと塩酸の相互作用により、求電子付加反応によって芳香族アミンと反応する求電子的なスルフェニウムイオンが得られる。CH2Sが脱離し、得られたイミンが2つめのアミンと反応する。2つめのアミンに対するスルフェニウムイオンの付加および脱離が繰り返され、イミン基が分子内芳香族求電子置換反応により反応する。3度目のイミンの生成が繰り返され、反応はもう一方の芳香環との求電子置換反応により終了する。

二環性骨格によって分子中の芳香環が硬く固定された配座に近接しているため、トレーガー塩基は分子ピンセットと考えることができる[5]。メチル基がピリジンアミド基によって置換された時、トレーガー塩基と脂肪族ジカルボン酸との間でホスト-ゲスト相互作用が起こる[6]。空洞の寸法はスベリン酸の包摂には最適であるが、より長鎖のセバシン酸あるいはより短いアジピン酸とは相互作用があまり好ましくないことが明らかにされている。


