ドラゴン・パーティ
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20世紀の後半から人類は原因不明の出生率低下に悩まされていた。特に男性は女性の二割以下という有様であった。人口が急激に落ち込み、地球環境も悪化していく中、人類は新天地を求め宇宙に進出した。
技術の進歩により恒星間航行が可能になって20年後、入植先の一つであるシリウス系第四番惑星「ゼピュロス」からの音信が途絶えた。それから10年後、シリウス星系から人類が初めて遭遇する地球外生命体の船団が到来した。
しかし彼らは侵略者であった。「敵」と呼ばれることになるこの生命体は自分を視認した人間の心身を瞬時に改変し、同族に変えてしまう力を持っていた。人類と「敵」との最初の戦いは、人類に大打撃を与えた。この3年後に「クリスマスの惨劇」が起こると社会の構造すら変わってしまった。
人類が大敗を喫したこの戦いで、主人公・南方優は戦線を離脱する途中の軍人ロボット・マリコの手で救助される。しかし一緒にいた妹・翔はすんでのところで『敵』と化した人間達に捕まってしまい、二人は離れ離れになってしまう。
妹を取り戻すと誓う優であったが「敵」の性質上、人間が宇宙に出ることはできなくなった。妹を案じても自分自身は手も足も出せない状況で優は無力感に苛まれていた。
用語
- 「敵」
- 宇宙に進出した人類の前に現われた「敵」。自らを視認した人間を同族に作り変えることができるが、そのメカニズムは不明。少数の例外として人間の中にも「敵」を視認しても変化しない特異体質の持ち主が存在している。「敵」が持つこの力により、人類は宇宙での「敵」との戦いから締め出され、かわってロボット達が戦場に向かう事となる。
- ロボット
- 35年前に惑星パンドラでパンドリウムという元素が発見され、これを用いた素子をロボットの光電子脳に使用すると、そのロボットが人間のような自我を持つことが判明した。研究者らはこの素子を「『希望』素子」と呼んだ。「希望」素子によって目覚める自我はなぜか女性型に限られるなど謎が多い。しかし人口減により存続が危ぶまれた社会を支えさせるため、そのまま導入と研究が進められた。ロボットには二級市民として一定の権利が認められ、一定の義務教育を修めることで権威が与えられるようになった。
- 星斗院高等学校
- 汎地球防衛軍の星海章吾が設立した私立高校。人間とロボット両方を受け入れる世界でも稀な高校である。
- クリスマスの惨劇
- 人類と「敵」との間に起こった最初の決戦から3年後(本編開始から5年前)に起こった「敵」の大襲撃。12月25日に起こったためこう呼ばれる。多くの政治家、官僚が殺害され議会制民主主義が崩壊した。かわって軍部が社会システムを掌握する軍事政権が全地球に君臨することになる。
- ティアマトー級戦闘ユニット
- 伝説上のドラゴンを思わせる形状をした巨大兵器。初号機「ティアマトー」、二号機「魁龍」、三号機「ヴィラコチャ」、四号機「伏儀」、五号機「バハムート」が存在している。その一つである魁龍(かいりゅう)は全長3500メートルを誇り、軍でも最大級である800メートルの戦闘宇宙艦に比べても破格のサイズである。加えて通常時においてすら、かつての太陽系連邦艦隊10個以上に匹敵する戦闘能力を有する。人類にとって対「敵」戦の切り札ともいうべき兵器だが、「敵」に勝利させるため光電子脳に徹頭徹尾攻撃性が刻み込まれた結果、現状では起動すると敵味方問わず攻撃対象としてしまう。
- ボルヘスの図書館
- クリスマスの惨劇以前に存在していた汎地球統合政府の国際統一機構直属の永久隔離研究所。宇宙空間に存在し、要員はすべてロボットで占められている。「敵」の生理機能も研究対象としている。