ドロップストーン

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ブラジル・イトゥの層状リズマイト中に含まれる珪岩のドロップストーン

ドロップストーン(Dropstone)とは、細粒な水成堆積岩火砕堆積物中に孤立して含まれる岩片のことである。大きさは小礫から巨礫までさまざまである。最大の特徴は、通常の水流によって運搬されたものではなく、火山噴火などに伴い、空中または水中を通ってほぼ垂直に落下して堆積した証拠が認められる点にある。

細かく成層した泥質堆積物中に堆積したドロップストーンでは、以下のような特徴が観察されることが多い。

  • ドロップストーン直下に形成された衝撃によるくぼみ
  • 落下時の圧力によって岩片の縁に沿って押し上げられた泥
  • 後続の泥質堆積物が、岩片およびクレーター状構造を覆っていること

氷河性ドロップストーンは、氷山から岩石が落下することで形成され、特に深海や湖沼などの低エネルギー環境において、地質記録中に広く保存されている。ドロップストーンは、氷河性ティル中に含まれる氷河漂礫とは異なり、湖成または海成環境に堆積する点で区別される。なお、ドロップストーンは氷河以外のさまざまな過程によっても形成される。

ドロップストーンの起源

ドロップストーンを形成する自然現象は、主に以下の5つに分類される。

オーストラリア東部のペルム紀地層に見られる氷河性ドロップストーン

氷河

氷河は移動の過程で基盤岩を削り取り、それらの岩石を内部に取り込む。沿岸部では、氷河の一部が分離して氷山となり、海流によって遠方まで運ばれる。氷山が融解すると、内部に含まれていた岩片が海底へ沈降し、通常は細粒な海成堆積物中に取り込まれる。このようにして堆積した、周囲の岩石とは異なる岩質やサイズをもつ岩塊は氷河漂礫と呼ばれる。

火山

かつてドロップストーンは氷河活動の指標と考えられていたが、現在では火山噴火によっても形成されることが明らかになっている。火山弾は噴火の爆発的な力によって遠距離まで放出される大型の岩片であり、細粒な堆積物や軽石質火山灰中に落下するとドロップストーンを形成することがある。[1] このタイプのドロップストーンは、侵食を受けやすい高地に落下することが多いため、地質記録中では比較的まれである。ただし、大規模噴火では火山弾が海成環境まで到達したり、火砕流火砕サージ堆積物中に保存される場合がある。

混濁流

強力な海底混濁流によってもドロップストーンが形成される可能性が指摘されている。[2] ジャマイカ近海では、氷河が存在しなかった熱帯環境の始新世層中から、人の大きさほどの岩塊が発見されている。[3] しかし、これらの岩塊は混濁流堆積物と明確に共伴しておらず、その成因については議論が続いている。[4]

生物ラフト

岩石は、浮遊する植物マットや流木、あるいは浮遊樹木の根に絡みつくことで長距離輸送されることがある。[5] これらのラフトが水を含んで沈降すると、付着していた岩片も同時に沈み、ドロップストーンとして堆積する。このタイプのドロップストーンは、化石化した丸太などの有機物と共伴することが多い。

また、恐竜などの脊椎動物が嚥下した胃石も、生物起源のドロップストーンとみなされることがある。これらの岩片は周囲の堆積物とは異なる岩質をもち、骨格よりも保存されやすい。恐竜化石とともに多数の胃石が見つかる例も報告されており、その起源については議論がある。[5]

隕石

海成堆積環境に落下した隕石もドロップストーンの一種である。スウェーデンのトールスベルグ採石場では、約4億7000万年前(オルドビス紀)に浅海底へ落下し、石灰岩中に保存された複数の隕石が発見されている。

参考文献

関連項目

外部リンク

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