ドロップボール
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サッカー競技規則では、第8条プレーの開始および再開において、キックオフと並んで規定されている[1]。
主審がプレーを停止し、他の再開方法(キックオフ、フリーキック、ペナルティーキック、スローイン、ゴールキックおよびコーナーキック)に当てはまらない場合に、ドロップボールが行われる。
サッカー競技規則では、以下の場合に主審がプレーを停止した際ドロップボールで再開すると定められている(括弧内の数字は、サッカー競技規則の該当条項)。
- クロスバーがはずれた、または破損した場合(1.10)
- ボールに欠陥が生じた場合(2.2)
- 外的要因(競技者、交代要員またはチーム役員としてチームリストに氏名が記載されていない者)がプレーを妨害した場合(3.7、3.9)[注 1]
- 得点後、プレーが再開されたのち、主審が、得点があったときに競技のフィールドに部外者がいたことに気がついた場合で、その部外者が依然競技のフィールドにいた場合(3.9)
- 反則によらないで競技者が負傷した場合(5.3)
- 外部からの妨害(観客の笛や物の投げ込み、物や動物の侵入、照明の故障など)があった場合(5.3)
- ボールが審判員に触れ、競技のフィールド内にあり、チームが大きなチャンスとなる攻撃を始めたり、ボールが直接ゴールに入ったり、ボールを保持するチームが替わったりした場合(9.1)[注 2]
- ボールの全体がゴールラインを越える前に主審がゴールの合図をした場合(10.1)
- 競技者が外的要因に対して反則を行った場合(12.4)
- ペナルティーキックが行われた後、ボールがゴールキーパー、クロスバー、ゴールポストから競技のフィールド内にはね返ったのち、外的要因がボールに触れた場合(14.2)
進め方
2019/20 サッカー競技規則の改正より、ドロップボールは特定の1名の選手にドロップされることとなった[3]。プレー停止時のボールの位置に基づいて下記のとおり行われる。いずれの場合でも、その1名以外の両チームの選手はドロップの位置より4m以上離れなければならない[1]。
- プレー停止時ボールがペナルティーエリア内だった場合、どちらのチームがボールを保持していた場合でも、守備側のゴールキーパーにドロップされる。
- プレー停止時ボールがペナルティーエリア外だった場合、ボールを保持していたチームまたは保持したであろうチームを主審が判断できればそのチームの選手に、そうでなければ、最後にボールに触れていたチームの選手に、プレーが停止されたときにボールがあった位置でドロップされる。
- 2019/20から2024/25までの競技規則では、ボールがペナルティーエリア外だった場合は、ボールが最後に競技者、外的要因または審判員に触れた位置で、最後にボールに触れたチームの競技者にドロップされるとされていた。ボールが、最後に触れたチームの相手競技者に明らかに渡る場合があり、そのことが主審にとって明白なときは、ボールを保持していたであろうチームの選手にドロップされることがフェアであるため、2025年の競技規則改正で変更された[4]。
主審がボールをドロップし最初にグラウンドに触れたとき、プレーは再開となる。
2018/19までの競技規則では、プレーが停止されたときにボールがあった地点(ただし、ボールがゴールエリア内にあった時点でプレーが停止された場合は、同地点から最も近いゴールラインに平行なゴールエリアのライン上)で行われ、ドロップボールには、ゴールキーパーを含む両チームすべての出場中のプレーヤーが参加でき、逆に主審は、ドロップボールに参加する人数やプレーヤー、またドロップした後のプレーを指定できないとされていた[5]。
やり直し
以下の場合、ドロップボールはやり直しとなる。
- ボールがグラウンドに触れる前に、いずれかのプレーヤーによって触れられた場合。
- どのプレーヤーもドロップされたボールに触れることなく、ゴールラインまたはタッチラインを割った場合。
ボールがゴールインした場合
ボールがドロップされた後、1人のプレーヤーのみ触れたボールがゴールに入った場合、以下の方法でプレーを再開する[1]。
- 触れたプレーヤーの相手側のゴールに入った場合 - ゴールキック
- 触れたプレーヤーのチーム側のゴールに入った場合 - コーナーキック
かつては、ドロップした後のボールを直接得点することが認められていた。しかし、ドロップボールに参加したチームが、プレーが停止した時点でボールを保持していた相手チームにボールを返そうとしたところ、誤ってゴールに入ってしまった、というケースや、さらには不本意な得点を打ち消す目的で、守備を放棄し相手に得点を与えるケースがあることから、このような事態を未然に防ぐ目的で、2012年7月から規則が改正され、ドロップした後のボールを直接得点することができなくなった[6]。
脚注
- 注釈
- 出典
- 1 2 3 “サッカー競技規則 2025/26”. 日本サッカー協会. pp. 90-92. 2025年9月28日閲覧。
- ↑ “「主審を石だと思え」は過去の話に…新ルールはコイントス、ゴールキックも変更”. ゲキサカ (2019年3月13日). 2025年9月28日閲覧。
- ↑ “2019/20年の競技規則改正について”. 日本サッカー協会 (2019年5月16日). 2025年9月28日閲覧。
- ↑ “2025/26年のサッカー競技規則の改正について”. 日本サッカー協会 (2025年6月19日). 2025年9月28日閲覧。
- ↑ “サッカー競技規則 2018/19”. 日本サッカー協会. pp. 84-86. 2025年9月28日閲覧。
- ↑ “2012年競技規則の改正について”. 日本サッカー協会. pp. 4-5. 2016年10月14日閲覧。
