ナイトピープル
From Wikipedia, the free encyclopedia
監督は門井肇、主演は佐藤江梨子。PG12指定。原作は逢坂剛の短編小説「都会の野獣」(『情状鑑定人』所収)。監督にとっては吉村昭の短編小説「休暇」を映画化した『休暇』(2007年)、連城三紀彦の短編小説「棚の隅」を映画化した『棚の隅』(2008年)に続き、文芸作品3作目の映像化作品となる[2]。本作は昔の短編を映画化することを好む小池和洋プロデューサーから原作を薦められて読み[3]、逢坂剛の作品の中でもあえてアクションの入っていないこの話を逢坂チックにアクションを足し[2]、現代に置き換えてみたらどうなるかという話から企画がスタートした[3]。そしてシナリオライターやカメラマン、アクション監督やガンコーディネーターなど、スタッフはジョニー・トー監督をはじめとする香港映画が好きなメンバーで構成された[2]。
タイトルは作家バリー・ギフォードの同名作品から取ったもの、そして冒頭に登場する「陳会(のぶるかい)」はハードボイルド小説の熱烈な信奉者である内藤陳の本名を基にしている[4]。 原作をそのまま映像化するのではなく、さらなる逆転劇を盛り込んだ展開は原作者である逢坂も絶賛している[4][5]。
甲宝シネマやシアターセントラルBe館で2013年1月19日に先行上映[6]、1月26日よりシネマート新宿ほか全国で順次公開された。
あらすじ
マスター・木村信治が1人で経営している路地裏のワインバー「Night People」にある日、履歴書を持った女が雇ってほしいと現れる。女は杉野萌子と名乗り、デザインの勉強でローマに留学の経験もあるという。その日の夜から働きはじめ客の評判も上々であったが、ただ一人、昔からの知り合いである花宮慧子は、萌子が信治の元恋人ですでに亡くなっている岡井里枝に似ていることを早くから見抜いていた。
ある夜、曾根という男が店に現れ、「どこかで見たことあるなぁ」と萌子に絡む。杉本を見た萌子は明らかに様子がおかしくなる。別の日、昼間に店にやってきた杉本は信治に、萌子の本名が”松山のり子”であり、主犯である大石という男と組んで強盗を行った女であると話す。自分はそれを追う警視庁交通課(元捜査一課)の刑事であり、盗んだ金は数百万だと言われているが実は公になってない大物議員の裏金・2億がまだあるため、未だ行方不明の大石といつか落ち合って金のやりとりがあるはずだからそれを張っているのだと話す。そんな2人の様子を出勤してきて見た萌子は全てを悟り店を辞めようとするが、いつしか萌子に特別な感情を抱くようになっていた信治はそれを引き留める。新しい制服を渡し、これまで通り自分の店で働かせようとする信治だったが、花宮は曾根と萌子がホテルのラウンジで密会している写真を信治に突き付け、2人はグルだから早くクビにしなさいと助言する。萌子と曾根が一緒にいる現場を自分でも目撃した信治はホテルで萌子を追及する。しかし萌子は逆に、「あなたも同類でしょ?」と信治の過去について知っているそぶりを見せ、「曾根を殺してくれたら私と2億はあなたのものよ」とテトロドトキシンの粉末を渡す。
数日後、曾根の部屋に粉末を隠し持った信治の姿があった。「あの女は危険だから殺そう」と手を組むふりをして、曾根の目を盗んで飲み物に粉末を混ぜて飲ませることに成功し、曾根は苦しんで倒れる。萌子と落ち合い、2億円の隠し場所に案内してもらう信治だったが、そこで1枚の写真を見る。そこには萌子ともう1人、瓜二つの女が写っていた。そして萌子は自分が信治の元恋人の岡井里枝の姉の岡井美枝であると告白する。「あなたが里枝を殺したんでしょ」という質問を萌子がぶつけると、「…あぁ。俺がマンションから突き落としたんだ」と信治は答えた。するとそこに死んだはずの曾根が現れる。
誰が誰を騙し、誰が真実を述べているのか。そして2億円の行方は?
キャスト
スタッフ
- 監督 - 門井肇[3][11]
- 原作 - 逢坂剛「都会の野獣」(文春文庫刊『情状鑑定人』所収)
- 脚本 - 港岳彦
- プロデューサー - 小池和洋、岩本光弘
- 音楽 - 風カヲル時
- 撮影 - 早坂伸(JSC)
- 製作 - 佐々木英夫、池崎嘉康、小泉健、吉田侑、丹沢良治、功刀亜紀、山本武一、川上明彦
- 美術 - 高橋努
- 照明 - 福長弘章
- 録音 - 高島良太
- 編集 - 有馬顕
- スチール - 五味護
- 助監督 - 根木裕介
- 製作担当 - 榊田茂樹
- ラインプロデューサー - 戸山剛
- アクション監督 - 鈴村正樹
- 製作会社 - 「ナイトピープル」製作委員会(エイディーエム、アットエンタテインメント、川上事務所、小泉産業、株式会社タンザワ、ダイヤ商事、山本基礎工業、マチコレ!、リトルバード)
- 特別協力 - 山梨日日新聞社、山梨放送
- 製作協力 - プロダクション花城
- 企画協力 - 文藝春秋
- 配給 - 太秦