ナミハグモ属
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Cybaeus L. Koch, 1868 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ナミハグモ属 |
ナミハグモ属(ナミハグモぞく、Cybaeus)は主として森林の土壌に生息するクモ類である。地表にトンネル状の住居を作っている。非常に地方変異が多く、特に日本において極めて種分化が進んでいる。
大きさは多様で小さいものは体長3ミリメートルから大きいものは20ミリメートルまでになるが、その形態はどれもよく似ている[1]。全体の形はタナグモ類に似て、頭胸部も腹部も縦長。頭胸部では頭部が盛り上がる[2]。眼は8眼2列で前列が後列より幅狭く、眼の大きさでは前中眼がもっとも小さい。前列はほぼ真っ直ぐか両側眼がやや前に出る。後列はほぼ等距離、または中眼の間が中眼と側眼の間よりやや大きい。前後の側眼は互いに離れている。中眼域(前後の中眼を囲む四角形)は後辺の方が大きい。なお眼が退化しているものも知られる。
頭部と胸部の区別は明瞭で中窩(胸部中央の窪み)は縦長、放射溝は明瞭。上顎は大きく発達し、特に基部が前方に膨らむ特徴がある[3]。
糸疣は3対で中疣が小さいのはタナグモ科に共通するが本属では前疣と後疣の先端が短いのが特徴となっている。間疣は突起の形を取らず、対をなす毛に置き換わっている[4]。
体色は黒褐色のものから赤褐色、黄褐色を経て淡黄色のものまである。斑紋としては腹部背面に白っぽい対をなす丸っこい斑紋が、あるいは葉状斑が並び、また歩脚には輪状斑が出る。ただしこれは体色が濃いもので明確で、体色が薄いものでは斑紋も薄くなる[5]。
習性

森林に生息するものであり、地表から浅い地中を生息域とする。「森林に生息する地表性のクモの代表[5]」といわれることもある[6]。生息環境は林床の落葉層や地下の浅い部分、あるいは倒木や石の下、切り通しの崖などで観察される。巣を観察できるのは特に最後の例が多く、そこでは地表に張り付いたトンネル状の巣が観察される。巣の表面は砂粒などで覆われ、トンネルの両側に出入り口を持つか、もう一つ途中に出入り口を持つ例もある。出入り口からは地表に這わせた糸である受信糸が張ってあるのが観察される。ただしこのような巣が確認できていない種も数多い。
生活史としては、西日本の場合、成体は秋から春まで観察される。この類では雌が先に成熟するのが見られ、これはクモ類中では珍しい[3]。産卵は春に行われ、恐らく成体になるのに2年かかると考えられている。北日本では成体が夏に観察されるが、それ以上の生活史については分かっていない。
その他生態的な面では分かっていないことが多い。