ニシャン・サマン伝

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ニシャン・サマン伝満洲語ᠨᡳᡧᠠᠨ
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、転写:nišan saman i bithe) は、満洲族の女サマンを主人公とする説話文学である。

代、ロロ(ᠯᠣᠯᠣ、lolo)という村にバルドゥ・バヤン(ᠪᠠᠯᡩᡠ
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、baldu bayan)という金持がいた。夫婦には一人息子がいたが、15歳の時山に狩に行って病死した。悲しんだ夫婦は、善行を積み神に祈願したため、50歳の時に男子を得た。男子にセルグダイ・フィヤング(ᠰᡝᡵᡤᡠᡩᠠᡳ
ᡶᡳᠶᠠᠩᡤᡡ
、sergudai fiyanggū)という名を付け、大切に育てたが、彼もまた15歳の時山に狩に行って病死した。両親が悲しんで盛大な葬儀を行なっている時、老人が門口に現れ、ニシハイ川(ᠨᡳᠰᡳᡥᠠᡳ
ᠪᡳᡵᠠ
、nisihai bira)の川岸に住むタワン(tawan)という女サマンが死人を生き返らせる霊力を持っていると告げた。父親バルドゥ・バヤンはニシハイの川岸に向かい、ニシャン・サマンを探し当てて、息子の蘇生を懇願した。ニシャン・サマンは最初躊躇ったが、やがて承諾し、バルドゥ・バヤンの家に来て祈祷を行なった。祈祷の中で、ニシャン・サマンは昏倒して黄泉の国に到り、旅路の果てにセルグダイ・フィヤンゴを見つけて連れもどった。

価値

ニシャン・サマン伝は古くから満洲族・シベ族ダウール族オロチョン族エヴェンキナナイ(ホジェン族)などのツングース系民族の間に広く語り伝えられた口承文学である。満洲語で書かれた極めて稀な独自の文学で、ツングース民族の風習、シャーマンの有様、また装具や信仰の様子などを知ることのできる、貴重な文献である。

写本

参考文献

翻訳

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