ニック・ウォーカー
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ニック・ウォーカー(Nick Walker、1994年8月3日 - )は、アメリカ合衆国ニュージャージー州パインヒル出身のプロボディビルダー。国際ボディビルダーズ連盟(IFBB)プロリーグのオープンボディビル部門に所属している。2026年のミスター・オリンピア優勝者。その圧倒的な筋量と激しく血管の浮き出た特異な肉体から、「ザ・ミュータント(The Mutant)」の愛称で広く知られる[1]。身長173cm(5フィート8インチ)、コンテスト時の体重は約113kg(250ポンド)である。
生い立ち
1994年8月3日、ニュージャージー州パインヒルで生まれ育つ。幼少期には虐待などのトラウマを経験し、精神的な苦痛から一時はドラッグやアルコールに溺れる苦難の時期を過ごしたことを本人が告白している[2]。しかし、中学生の頃にボディビルディングと出会い、自身の内なる苦悩や感情を肉体的・精神的な強さに変えるための手段(セラピー)としてトレーニングに没頭するようになった。 特に、自身と同じ8月3日生まれであり、ミスター・オリンピアを4度制覇したレジェンドであるジェイ・カトラーを憧れの存在として仰ぎ、後に彼をメンターとして目標にするようになった。
経歴
アマチュア時代とプロカード取得
2012年から10代でコンテストに出場し始め、徐々に順位と実力を上げていった。マット・ジャンセン(Matt Jansen)をコーチに迎え、2019年のNPC USAチャンピオンシップスで2位となり、惜しくもプロカードを逃す悔しい経験も味わった。しかし、翌2020年に開催されたNPCノースアメリカン選手権にてスーパーヘビー級および総合優勝を果たし、念願のIFBBプロカードを取得した[3]。
IFBBプロとしての躍進
プロデビュー戦となった2020年のシカゴプロでは4位に入賞する。彼にとってブレイクスルーとなったのは2021年であり、ニューヨークプロで初優勝を飾ると、同年のアーノルド・クラシック(オハイオ大会)でも初出場にして優勝という快挙を成し遂げた。初出場となった世界最高峰の舞台、2021年のミスター・オリンピアでも5位に入賞し、一気にトップビルダーとしての地位を確立する。続く2022年のミスター・オリンピアではさらに順位を上げ、3位に躍進した。
2023年のアーノルド・クラシックでは、サムソン・ダウダ(Samson Dauda)に次ぐ2位となる。同年のミスター・オリンピアにも出場予定で優勝候補と目されていたが、大会直前にハムストリングスの断裂という重傷を負い、無念の棄権を余儀なくされた。
復帰からミスター・オリンピア制覇へ
怪我からの復帰後、2024年のニューヨークプロで見事優勝し、オリンピアへの出場権を再び手にする。2025年もニューヨークプロで優勝して連覇を果たし、ピッツバーグプロではデレク・ランスフォードに次ぐ2位、同年のミスター・オリンピアでは6位に入賞した。
迎えた2026年シーズン、アーノルド・クラシックで2位、さらにタンパプロ(Tampa Pro)で優勝を果たす。そして、同年のミスター・オリンピアにおいて、プレジャッジから並外れた筋密度とハードなコンディションで審査員を圧倒し、強豪たちを退けてついに悲願のミスター・オリンピア初優勝を成し遂げた。
人物・トレーニング
- 「ザ・ミュータント」の異名が示す通り、規格外の巨大な筋量と、激しく血管が浮き出た特異なプロポーションを最大の特徴としている。
- 初期はインクライン・バーベル・ベンチプレスやスクワット、シーテッド・ダンベルプレスなど、フリーウェイトを中心としたヘビーなコンパウンド種目で基礎的な筋量を構築した。
- トッププロとなってからはマシントレーニングを多用し、重量よりも10〜15レップス程度のゆっくりとコントロールされたメソッドを重視するようになった。
- 1回のセッションで1〜2つの筋肉群に集中し、限界まで追い込むセットを1〜2セットにとどめる高強度トレーニング(HIT)のスタイルを採用している。
- ソーシャルメディアでの発信力も非常に高く、Instagram(約150万フォロワー)やTikTok、YouTubeなどで数多くのファンを抱える。
- また、HD Muscle、Celsius、Alphalete、Mega Fit Mealsなど数々の企業とスポンサー契約を結ぶほか、自身のアパレルブランドも展開し、ビジネスマンとしても成功を収めている。
主な戦績
- 2013年 イースタンUSAチャンピオンシップス 優勝
- 2014年 ティーン・ナショナルズ 2位
- 2019年 NPC USAチャンピオンシップス 2位
- 2020年 NPCノースアメリカン選手権 総合優勝(IFBBプロカード取得)
- 2020年 IFBB シカゴプロ 4位
- 2021年 IFBB ニューヨークプロ 優勝
- 2021年 IFBB アーノルド・クラシック 優勝
- 2021年 IFBB ミスター・オリンピア 5位
- 2022年 IFBB レギオンスポーツフェスティバルプロ 優勝
- 2022年 IFBB ミスター・オリンピア 3位
- 2023年 IFBB アーノルド・クラシック 2位
- 2024年 IFBB ニューヨークプロ 優勝
- 2025年 IFBB ニューヨークプロ 優勝
- 2025年 IFBB ピッツバーグプロ 2位
- 2025年 IFBB ミスター・オリンピア 6位
- 2026年 IFBB アーノルド・クラシック 2位
- 2026年 IFBB タンパプロ 優勝
- 2026年 IFBB ミスター・オリンピア 優勝