自警団
防犯組織の一つ
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自警団(じけいだん、英: vigilante group)は、地域住民などが、地域の安全や秩序の維持などを目的として自主的に組織する集団をいう。歴史上は、警察その他の公的な治安維持機関が十分に機能していない状況で組織されたものから、現代日本の防犯ボランティアのような非武装の住民組織まで、様々な形態が存在する。
概要
類型
自主防犯型
地域住民が、防犯パトロール、子どもの見守り、防犯広報、危険箇所の点検などを行う型である。現代日本では「防犯ボランティア」「自主防犯組織」「防犯パトロール隊」などの名称が用いられている。[1]
警察庁は、防犯パトロールについて、複数人で行うこと、責任者等を定めること、犯罪や事故を発見した場合には110番通報することなどを案内している。[2]
非常時の住民組織
災害、戦争、内戦、政変などによって通常の行政・治安維持機能が十分に機能しない状況において、住民が自衛や地域の秩序維持を目的として組織する型である。
このような集団には、非武装の住民組織から武装した組織まで存在するため、個々の事例について組織の目的と活動実態を確認する必要がある。
武装組織型
住民が武装し、地域の防衛や治安維持を行う型である。
ただし、武装していることだけを理由として、その組織を民兵、私兵、準軍事組織などと同一視することはできない。組織の成立根拠、指揮系統、国家機関との関係、武装の法的根拠などを区別する必要がある。
私刑型
犯罪者とみなした人物に対して、公的な司法手続によらず制裁を加える型である。
このような活動は、通常の防犯パトロールとは性質が異なるため、「自警活動」と「私刑」は区別して扱う必要がある。
公的機関との関係
歴史
関東大震災

国立映画アーカイブの「関東大震災映像デジタルアーカイブ」には、記録映画『關東大震大火實況』の映像として、牛込区新小川町で自警団が通行人を検問する場面が収録されている。映像には自警団員の腕章も確認できる。[5]
このような一次資料から、震災後に住民が組織した自警団が実際に通行人の検問を行っていたことが確認できる。
その他の歴史的事例
歴史上、自警団と呼ばれる組織は、地域防衛、治安維持、政治的対立、民族・宗教対立など様々な状況で形成されてきた。
ただし、個々の組織について「自警団」と分類する場合には、当時の資料や研究において実際にその名称・概念が用いられているかを確認する必要がある。
現代日本の自主防犯活動
問題点
誤認
自警活動において人物を犯罪者や不審者と誤認した場合、活動対象者に不当な被害を与える可能性がある。
権限の逸脱
自主防犯活動と警察の捜査・検挙活動を混同すると、過度な追跡や介入につながる可能性がある。警察庁も無理な追跡を行わないよう案内している。[3]
集団心理
複数人による活動では、個々の構成員の判断よりも集団としての判断が優先され、行動がエスカレートする可能性がある。
差別・排斥
特定の民族、宗教、出身地などを犯罪性と結び付けて監視・排斥する活動は、通常の自主防犯活動とは区別する必要がある。
私刑・暴力化
自警活動が犯罪者とみなした人物への制裁を目的とするようになった場合、通常の自主防犯活動とは性質が異なる。
武装化や組織の恒常化が進む場合には、民兵、私兵、準軍事組織などとの区別が問題となる。
比喩的用法
「自警団」という語は、インターネット上などで、特定の規範を守らせるため他者を監視・批判する集団や行為を比喩的に指す場合にも用いられる。
このような比喩的用法は、地域住民が実際に防犯活動を行う自警団とは区別される。