ビオロゲン
From Wikipedia, the free encyclopedia

ビオロゲン(Viologen、ビオローゲンとも表記する)は(C5H4NR)2n+ の化学式で表記される有機化合物の総称である。 一部のビオロゲンはさらにピリジル基が修飾されている[1]。
ビオロゲンの名称はラテン語のviolet(紫)に由来する。還元により紫色を呈色するためである。
代表的なビオロゲンの一種であるパラコート (R = メチル)は、除草剤として広く用いられている。また1930年代初頭には、酸化還元指示薬として用いられていた[2]。
他のビオロゲンも、還元酸化により可逆的に色を変えるため、商品化されている。ビオロゲンの1電子還元体であるラジカルカチオン(C5H4NR)2+は強い青色を示す。
ビピリジニウム誘導体として、ビオロゲンは4,4'-ビピリジルと関連している。これらの化合物の塩基性窒素中心がアルキル化されビオロゲンとなる。
- (C5H4N)2 + 2 RX → [(C5H4NR)2]2+(X−)2
この反応により窒素原子が4級化する。Rがメチルの時パラコートとなり、水溶性である。他にも調査アルキル基やフェニル基などの多様な官能基が導入され、調べられてきた。
酸化還元特性
ジカチオン体のビオロゲンは、通常2段の1電子還元を受ける。1段目の還元反応により、色の濃いラジカルカチオンが生成する:[3]
- [V]2+ + e− [V]+
4,4'-ビオロゲンのラジカルカチオンは青色、2,2'-ビオロゲンの誘導体は緑色を示す。
2段目の還元により黄色のキノイド構造が生成する。:
- [V]+ + e− [V]0
この酸化還元過程においては、構造変化をほとんど引き起こさないため電子移動は速い。酸化還元反応の可逆性は非常に良好であり、酸化還元活性を示す有機物の中では比較的安価である。そのため生化学的酸化還元反応に便利な比色試薬である。



