ビワガタナメクジ

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ビワガタナメクジ Dolabrifera dolabrifera (Rang, 1828) はアメフラシ科ウミウシの1種。体はやや扁平で、その前方は幅が狭く、後方は広くなって丸くなっており、その形は琵琶に似ている。

体長は60mmまで[1]。ただしこの種全体で見ると100mmに達するものがある[2]。体は平たい[3]。頭部は細長く、後方が丸く膨らみ、尾は後ろに伸びることがなく、その全形は楽器琵琶に似ている[4]。体表には小さな円錐状の突起がある[5]。また小さな結節がまばらにあり、それらのために動物体の表面が凸凹に見えるが、一部の個体ではその周囲が滑らかな皮膚で囲まれている[6]。頭部に2対ある触手の内の後方にある嗅覚突起は巻き込まれていて細長い。口部触手は幅広くて短くて巻き込んでいて、基部は幅が狭くなっている[7]。側足(背面を左右から覆う襞)は小さくて左右が中程で重なっており、その前後の部分では小さく口を開く形になっていることが多い[8]

体色は変異に富み、地色はピンク、紫、暗褐色、赤などで、その上に異なった色の斑紋や不規則な形の模様が入り、腹面は典型的には褐色で白や緑や褐色などの斑点が多数ある[9]。なお体色は基質の色などによって変化することもあり、岩や石灰藻などに擬態しているとの声もある[10]

殻はしっかりと石灰化されており、平らで卵形をしている[11]

分布

日本では相模湾以南、八重山諸島まで[12]、あるいは日本海側では富山県以南、太平洋側では千葉県以南、それに伊豆諸島南西諸島に知られる[13]とも。国外では世界の全熱帯域にわたる分布を持つ[14]とされてきた。しかしVALDÉS et al.(2018) は本種の分子系統を含む見直しを行い、その結果によると日本産のものは従来の学名でよく、その分布域は東はハワイ諸島、西はアフリカ東岸に渡る太平洋とインド洋沿岸に広がっている[15]

習性など

潮間帯岩礁や転石の裏などに見られ、基質に吸着する力はとても強い[16]。紫汁腺は持たず、刺激を受けるとオパリンを放出する。干出に対する耐性が強く、飼育下では水槽を這い上って脱出逃亡することもよく見られる。緑藻を食べ、飼育下ではアオサ類や乾燥ワカメを餌にすることが出来る。直列交尾(2頭が同じ方向を向いての交尾)と相互交尾(2頭が互いに反対側を向いて頭部側面で接触)を行う。卵塊は白く、岩の上にペンキを塗ったように産み付けられる。

他方でラン藻や珪藻を餌としているとの情報もあり、また這う時には頭部を「ぬうっと」伸ばすとも[17]

分類など

出典

参考文献

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