脇役テノールとしては、1950年代からアンジェロ・メルクリアーリ、レナート・エルコラーニなどが活躍していたが、デ・パルマは、その美声とテクニックで、同僚達を明らかに上回っていた。主役級の役としては、レオンティン・プライスと『ドン・ジョヴァンニ』の"Don Ottavio, son morta! Or sai chi l'oncore"の二重唱をRCAに録音している。代表的な録音としては、『道化師』でのベッペ役が挙げられる。デル・モナコと共演した2種類のスタジオ録音に加えて、1952年のジーリとの共演や、1976年の日本でのNHKイタリア歌劇団公演でのドミンゴとの共演など、「おお、コロンビーナ」の名唱で、主役を食うほどの存在感を見せた。他にもデッカへの『マノン・レスコー』でのエドモント、『オテッロ』でのカッシオは、その際立った美声による瑞々しい歌唱が印象深い。1980年代以降も、カラヤン、コリン・デイヴィス、レヴァイン指揮の『ファルスタッフ』や、ショルティやムーティ指揮の『トスカ』の録音に出演するなど、健在ぶりを示した。