フラクタル幾何
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フラクタル幾何(フラクタルきか)とは、簡単に言えば「どんなに拡大しても複雑な図形」のことをさす。フラクタル図形とも呼ばれる。
フラクタル幾何に関する理論は、そのほとんどが一人の数学者ブノワ・マンデルブロ(Benoit Mandelbrot)によって創作された。彼は海岸線やひび割れの形、樹木の枝分かれなどに見られる複雑な図形を数学的に理論化した。
定義
自己相似図形



フラクタル次元、ひいてはハウスドルフ次元の計算は一般にはとても大変である。しかし自己相似図形と呼ばれる図形に対しては簡単な計算法がある。自己相似図形とは自分自身のミニチュアがそっくりそのまま自分の中に入っているような図形であり、例としては次のようなものがある。
相似次元
自己相似図形に対して、相似次元 d は次のように定義される。
- 自分自身がサイズ 1/n のミニチュア m 個から成り立っているとき、
- d = lognm
- である。
これは要するに、
- 正方形は半分のサイズの正方形 4 個でできている → 正方形は 2 次元
- 立方体は半分のサイズの立方体 8 個でできている → 立方体は 3 次元
といった考え方である。 自己相似図形に対して、その相似次元とフラクタル次元は一致する。 上の例で言えばたとえば、コッホ曲線は 1/3 のミニチュア 4 個でできているので、 そのフラクタル次元は log34 = 約1.26 となる。
通常の線は1次元、面は2次元なので、コッホ曲線が単純な線よりは少し複雑な図形であると、フラクタル次元を使うことで示すことが出来る。このようにフラクタル次元は図形の複雑さを数値で表していると言える。 異なるサイズのミニチュアが集まってできているときには計算が少し複雑になるが、同じような考え方で計算できる。
関連項目
参考文献
- K・ファルコナー『フラクタル幾何学の技法』大鑄史男・小和田正訳、シュプリンガー・フェアラーク東京、2002年12月。ISBN 4-431-70993-2。
- Kenneth Falconer『フラクタル幾何学』服部久美子・村井浄信訳、共立出版〈新しい解析学の流れ〉、2006年12月。ISBN 4-320-01801-X。
- B・マンデルブロ『フラクタル幾何学』広中平祐監訳、日経サイエンス、1985年1月。ISBN 4-532-06254-3。
- B・マンデルブロ『フラクタル幾何学』 上、広中平祐監訳、筑摩書房〈ちくま学芸文庫 マ34-1 Math&Science〉、2011年2月。ISBN 978-4-480-09356-1。
- B・マンデルブロ『フラクタル幾何学』 下、広中平祐監訳、筑摩書房〈ちくま学芸文庫 マ34-2 Math&Science〉、2011年2月。ISBN 978-4-480-09357-8。