ブラジル連邦共和国憲法
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1964年から1985年まで続いた軍事政権を脱してから制定された[1]。ブラジルの民主化は、軍部がいくらか力を残した状態で交渉により進んだもので、民主化勢力も含め、一つの勢力だけが憲法制定を支配できる状況にはなかった[2]。
民主化後の新憲法の制定過程は、1985年にサルネイ大統領が設置した審議会ではじまった[3]。法学者アルフォンソ・アリノス (Alfonso Arinos) を議長とし、各界の有識者55人が集まった会議は紛糾し、報告が生かされることはなかった[3]。
議会は、選挙で選ばれた議員による憲法制定国民会議を招集することとし、1987年2月にその会議が発足した[3]。憲法案の起草は中道左派のブラジル民主運動党のペースで進み、議院内閣制を採用する草案が作られた[4]。
が、後になって大統領、軍部、そして企業家・地主など保守派がそれぞれの利害による反対をはじめると、態度を変える議員が相次ぎ、1988年3月22日に、大統領制に変更された[5]。大統領制への変更は、労働者党などの左翼諸政党も望んでいた[5]。当初案の経済社会の規定もいくらか後退したが、それは部分的にとどまり、全体としてはブラジル史上もっとも民主的・進歩的な憲法ができあがった[6]。
構成
以下は、ブラジル連邦共和国憲法の構成である[7]。
前文
社会的調和に立脚し、国際秩序における紛争の平和的解決の義務に拘束され、友愛的、多元的かつ偏見無き社会の至高の価値として、社会及び個人の権利、自由、安全、福祉、進歩、平等、正義の実行を保障するための民主主義的国家を設立する憲法制定国家に集合した我等ブラジル人民代表は、神の保護の下に、下記のブラジル連邦共和国憲法を発布する。
第1編 基本原則
第1条諸州、諸市、及び連邦直轄区の不可分の結合により構成されるブラジル連邦共和国は、民主的法治国として設立され、下記のものをその根底とする。
①主権
②公民権
③人間の尊厳
④労働及び自由な事業の社会的価値
⑤政治的な多元性
単項
全ての権力は、人民に由来する。人民は選挙された代表を通じ、あるいは、直接にこの憲法の範囲においてその権力を行使する。