ヘッセ標準形
From Wikipedia, the free encyclopedia

解析幾何学においてヘッセ標準形(ヘッセひょうじゅんけい、英: Hesse normal form)は、ルートヴィヒ・オットー・ヘッセに名を因む、平面 R2 上の直線やユークリッド空間 R3 内の平面あるいはより高次元の空間内の超平面を記述する方程式である[1]。この標準形は基本的に点と直線との距離を計算するのに用いられ、ベクトル方程式として書けば の形に表される。ただし、ここでは任意の点 P がその位置ベクトル r→ で表されるものとし、それはちょうどある平面 E(三次元の場合)またはある直線 g(二次元の場合)にあるものと仮定する。ベクトル n→0 は E または g の単位法ベクトルで、とくに座標系の原点から平面または直線へ向かう向きを持つものとする。また定数 d > 0 は原点から平面または直線までの距離に等しい。中黒は点乗積である。
- 注
- 簡単のため以下では三次元の場合を述べるが、同様のことは二次元あるいは高次元の場合でもほとんどそのまま通用する。
法線標準形の方程式 は位置ベクトル a→ をもつ任意の点 A を通り、n→ を法ベクトルとする平面 E を表す。法ベクトルの向きは a→⋅n→ ≥ 0 を満たすものと仮定する。法ベクトルをその大きさ n ≔ ‖ n→ ‖ で割って単位法ベクトル n→0 = n→/n を得れば、式は となるから、d ≔ a→⋅n→0 ≥ 0 と置けば、ヘッセ標準形 を得る。
図において、d は原点からの距離になる。実際、r→⋅n→0 = d はこの平面上の任意の点が満足するのだから、特に原点から平面 E に下ろした垂線の足 Q も、r→ = r→s の場合として満足する。点乗積の定義によれば であって、r→s の大きさ ‖ r→s ‖ は原点からこの平面へ結んだ最短距離に等しいのであった。