ヘビイチゴ

バラ科キジムシロ属に分類される多年草 From Wikipedia, the free encyclopedia

ヘビイチゴ(蛇苺[5]学名: Potentilla hebiichigo)は、バラ科キジムシロ属分類される多年草の1和名語源については実が食用にならずヘビが食べるイチゴ[6]、ヘビがいそうな所に生育する[7][8]、イチゴを食べに来る小動物をヘビが狙うことからなど諸説がある。があるという俗説があり、ドクイチゴとも呼ばれるが、無毒。以前はヘビイチゴ属に分類されDuchesnea chrysanthaと呼ばれていた。ヘビイチゴは人間が食べても体に害はない。

概要 ヘビイチゴ, 分類(APG III) ...
ヘビイチゴ
ヘビイチゴの果実
ヘビイチゴの果実
(東京都町田市・2006年5月)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : バラ亜科 Rosoideae
: キジムシロ属 Potentilla
: ヘビイチゴ P. hebiichigo
学名
Potentilla hebiichigo
Yonek. et H.Ohashi (2008)[1]
シノニム
和名
ヘビイチゴ(蛇苺)
英名
Barren strawberry
Tormentil
品種
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特徴

畦道や野原などの湿った草地に自生し、群生していることが多い[8]アジア南東部と日本全土に広く分布する[6][7]

多年生の草本[5]は短く、を根出状につけるが、よく匍匐茎を伸ばして地面を這って広がる[5]。匍匐茎が地面に触れたところからを出して、そこから長い柄のある葉が伸び出る[5]。葉は三出複葉[9]菱形に近い楕円形小葉は、上半分に細かい鋸歯がある[5]

花期は春から初夏にかけて(4 - 6月)[6][7]。葉のわきから顔を出すように黄色いを付ける[5]。花は直径1.5センチメートル (cm) ほどで、花弁の数は5枚ですべて上向きに咲く[5][10]

花後に光沢のない花床(花托という)が薄紅色の球状に膨らんで[6]、その上に皺の多い小さな果実痩果)が多数つき[5][6]、イチゴに多少似たものがなる。このようなつくりをイチゴ状果と呼び、偽果ともいう[8]。毒は含まれないので食用可能だが、スポンジ状のぼそぼそとした食感で、あまり味が無いため食用(特に生食)には好まれない[5][6][7][11]

よく似たヤブヘビイチゴが混生するが、花床に強い光沢があるので、ヘビイチゴと容易に見分けがつく[5]

利用

ヘビイチゴの果実はジャムに加工可能。全草や果実を乾燥させたものは生薬として利用される。赤く熟した果実を集めて容器に入れ、ホワイトリカーなど度数の強い焼酎に漬けこんで1か月ほど置き、布袋で果実を潰しながら液体だけを集める[5]。これを痛み、かゆみ、虫刺され、腫れ物、やけどなどに塗って外用薬にする[5]

分類

2003年に示された遺伝的証拠は、ヘビイチゴ属 (Duchesnea) はキジムシロ属 (Potentilla) に含めたほうがよいことを示している。[12]

品種

  • ヘビイチゴ Potentilla hebiichigo f. hebiichigo
  • シロミノヘビイチゴ Potentilla hebiichigo f. leucocephala (Makino) Yonek. et H.Ohashi

雑種

ヘビイチゴとヤブヘビイチゴとの交雑種はアイノコヘビイチゴPotentilla × harakurosawae(Naruh. & M. Sugim.)H. Ohashi )と呼ばれる。ヘビイチゴは染色体数が14本の2倍体(2n = 2x = 14)であり、染色体数が84本の12倍体(2n = 12x = 84)であるヤブヘビイチゴとの雑種には、7倍体(2n = 7x = 49)あるいは8倍体(2n = 8x = 56)のものがある[13]。7倍体雑種は両種の中間的な形質を示し、偽果痩果もできない[14]

近縁種

ヤブヘビイチゴ Potentilla indica (Andrews) Th.Wolf
ヘビイチゴに比べ、葉の色が濃い。果実に光沢がある。花の副萼片が花弁と同じくらい長い[5]
オヘビイチゴ Potentilla anemonifolia Lehm.
葉は5小葉からなる。花はヘビイチゴに似ているが、イチゴ状の果実をつくらない。
ヒメヘビイチゴ Potentilla centigrana Maxim.
ノウゴウイチゴ Fragaria iinumae Makino
オランダイチゴ属高山植物。葉は3小葉からなり、花は白く、径 8mm程の果実をつくる。

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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