ベルシュタイン基底 From Wikipedia, the free encyclopedia ベルシュタイン基底(ベルシュタインきてい、英: Bernstein basis)は、数学、特に数値解析や幾何学的モデル化において用いられる多項式の基底である。セルゲイ・ベルンシュテインにちなんで名付けられた。 この基底を用いることで、n次以下の多項式空間を表現することができ、特にベジェ曲線を定義するための基礎として広く利用されている。 n次のベルシュタイン基底多項式 $b_{\nu, n}(x)$ は、区間 $[0, 1]$ において次のように定義される。 b ν , n ( x ) = ( n ν ) x ν ( 1 − x ) n − ν , ν = 0 , … , n {\displaystyle b_{\nu ,n}(x)={\binom {n}{\nu }}x^{\nu }(1-x)^{n-\nu },\quad \nu =0,\dots ,n} ここで、$\binom{n}{\nu}$ は二項係数である。 性質 ベルシュタイン基底は、標準的な基底($\{1, x, x^2, \dots\}$)にはない、幾何学的な設計に適した優れた性質をいくつか持つ。 単位の分割 すべての基底多項式の総和は常に 1 となる。 ∑ ν = 0 n b ν , n ( x ) = 1 {\displaystyle \sum _{\nu =0}^{n}b_{\nu ,n}(x)=1} 非負性 区間 $x \in [0, 1]$ において、すべての $b_{\nu, n}(x) \geq 0$ である。 対称性 $b_{\nu, n}(x) = b_{n-\nu, n}(1-x)$ が成り立つ。 回帰的定義 低次のベルシュタイン基底を用いて高次の基底を構成できる。これはド・カステリョのアルゴリズムの基礎となる。 b ν , n ( x ) = ( 1 − x ) b ν , n − 1 ( x ) + x b ν − 1 , n − 1 ( x ) {\displaystyle b_{\nu ,n}(x)=(1-x)b_{\nu ,n-1}(x)+xb_{\nu -1,n-1}(x)} 応用 最も代表的な応用は、コンピュータグラフィックスにおけるベジェ曲線の定義である。$n+1$ 個の制御点 $P_0, P_1, \dots, P_n$ を持つベジェ曲線 $B(t)$ は、ベルシュタイン基底を用いて次のように表される。 B ( t ) = ∑ ν = 0 n P ν b ν , n ( t ) , t ∈ [ 0 , 1 ] {\displaystyle B(t)=\sum _{\nu =0}^{n}P_{\nu }b_{\nu ,n}(t),\quad t\in [0,1]} 前述の「単位の分割」と「非負性」という性質により、ベジェ曲線は必ず制御点の凸包の中に収まるという、設計上非常に重要な特性(凸包性)が保証される。 関連項目 多項式 基底 (線型代数学) ベジェ曲線 ベルンシュテインの定理 数値解析 Related Articles