ベル・ギブソン

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生誕 Annabelle Natalie Gibson
(1991-10-08) 1991年10月8日(34歳)
オーストラリアタスマニア州ローンセストン
国籍 オーストラリア
職業インフルエンサー、著述家
活動期間 2013年
ベル・ギブソン
生誕 Annabelle Natalie Gibson
(1991-10-08) 1991年10月8日(34歳)
オーストラリアタスマニア州ローンセストン
国籍 オーストラリア
職業インフルエンサー、著述家
活動期間 2013年
著名な実績 虚偽の医療主張、寄付金をめぐる虚偽表示
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ベル・ギブソンBelle Gibson、本名:アナベル・ナタリー・ギブソン〈Annabelle Natalie Gibson〉、1991年10月8日 - )は、オーストラリアの元ウェルネス系インフルエンサー、著述家。健康・ライフスタイル系アプリ『The Whole Pantry』の開発者および関連料理本の著者として知られたが、自身が脳がんを含む複数のがんを患っているとする主張や、収益の多額を慈善団体に寄付したとする主張が虚偽であったことが2015年に明らかになった[1][2]。2017年、オーストラリア連邦裁判所英語版は、ギブソンによる虚偽表示と誤認を招く行為の大半を認定し、41万豪ドルの支払いを命じた[3][4]

1991年10月8日、タスマニア州ローンセストンで生まれた[1][5]。報道によれば、クイーンズランド州ウィンナム州立高等学校英語版に在学したが、10年生の途中で中退したとされる[6]

2012年、Instagramアカウント「@healing_belle」を開設し、自身が脳がんを患っていると主張しながら、食事療法や生活習慣の改善を発信した[7]。1年以内にInstagramで20万人のフォロワーを集め、ウェルネス系インフルエンサーとして注目を集めた[7][8]

2013年8月には健康・料理アプリ『The Whole Pantry』を公開し、公開後1か月で20万回ダウンロードされた[9][10][11]。同アプリはAppleの「Best Food and Drink App of 2013」に選ばれた[7][10]

その後、ペンギン・ブックス・オーストラリアの出版レーベル「Lantern」と契約し、2014年10月に同名の料理本を刊行した[12]。2015年初頭までに、アプリと書籍の売上は100万豪ドルを超えたと見積もられた[13]

虚偽の主張

医療に関する主張

インタビューやSNSで、自身が脳がんのほか、血液、脾臓、子宮、肝臓、腎臓にもがんがあると主張し、これらはHPVワクチンガーダシル」への反応が原因で発症したもので、食事、運動、自然療法代替医療によって「管理」していると述べていた[14][15]。具体的には、放射線治療化学療法を中止したのち、グルテン乳製品などを避ける食事や、酸素療法大腸洗浄アーユルヴェーダなどの代替療法に転じたと述べていた[9][16]

同じく代替療法を支持していたオーストラリアのウェルネス系ブロガーJessica Ainscough英語版は2015年2月下旬にがんで死去しており、ギブソンはその葬儀に参列した[17]

寄付に関する主張

2013年から2014年にかけて、『The Whole Pantry』の収益の一部を慈善団体へ寄付すると繰り返し主張し、総額約30万豪ドルを寄付したとも述べていた[18]。しかし、2015年の報道では、実際に確認できた寄付はごく一部にとどまり、約30万豪ドルのうち、実際の寄付額は約7,000豪ドルにすぎなかったとされた[19]

また、脳がんの子どもの治療費のために資金を集めていると主張していた件について、その家族は資金を受け取っていなかったと証言した[20]

発覚と影響

2015年4月、『The Australian Women's Weekly英語版』の取材で、自身のがんに関する主張が虚偽であったことを認め、「どれも本当ではない(none of it's true)」と述べた[21]

この一連の問題を受けて、Appleは『The Whole Pantry』をApp StoreおよびApple Watch関連の販促物から削除し[22][23]、ペンギン・ブックス・オーストラリアも料理本を回収した[24]

法的措置

2016年5月、ビクトリア州消費者局英語版は、ギブソンおよび同人の会社に対し、末期の脳がんであること、通常治療を拒否して自然療法を選んだこと、収益を慈善団体へ寄付したことなどに関する虚偽表示を理由として、法的措置を開始した[25]。同時に、ペンギン・オーストラリアは、ギブソンの主張の裏付けを求めていなかったことを認め、ビクトリア州の消費者保護関連基金へ3万豪ドルを支払うことで合意した[25]

2017年3月、オーストラリア連邦裁判所英語版は、訴追側の主張の大半を認定し、ギブソンの表示が誤認を招くものであったと判断した[3][26]。同年9月には、ギブソンに対し41万豪ドルの支払いが命じられた[4][27][28]。その後も支払いは履行されず、2020年と2021年には未払い金回収のため、自宅に対する捜索と差押えが行われた[29][30]

大衆文化における扱い

2021年のイギリスのドキュメンタリー『Bad Influencer: The Great Insta Con』は、ベル・ギブソンを題材とした作品である[31][32]。日本では、NHKの『BS世界のドキュメンタリー』で「バッド・インフルエンサー インスタ詐欺の顛末(てんまつ)」として放送された[33][34]

2023年、Netflixはギブソンを題材とするドキュメンタリー『The Search For Instagram's Worst Con Artist』を配信した[35]

また、2025年のNetflixドラマ『アップルサイダービネガー英語版』では、ケイトリン・デヴァーがギブソンを演じている[36][37][38]

関連文献

  • Donelly, Beau; Toscano, Nick (2017). The Woman Who Fooled The World: the true story of fake wellness guru Belle Gibson. Melbourne, Vic: Scribe Publications. ISBN 9781925548594. https://books.google.com/books?id=XmU7DwAAQBAJ 

関連項目

脚注

外部リンク

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