ペルステニ
From Wikipedia, the free encyclopedia


ペルステニ(ロシア語: Перстень)は宝石付き指輪を意味するロシア語である[1]。なお、広く指輪を指す言葉としてはコリツォ(音写カリツォー。リングの意味)が用いられる。本項では、ルーシ(中世ロシア・ウクライナ・ベラルーシ)の歴史的な宝石付き指輪について述べる。
ペルステニの名称はперст(指の旧語[1])にちなむ。通常は薬指にはめるものであり、石座に大きな宝石あるいは鉱物がしつらわれた。石座が印章としての役割を持つ指輪(印章指輪)はペルステニ・ペチャトカ(ru)とも呼ばれた。ルーシにおける、親指にはめる指輪はナパルクと呼ばれた。ナパルクは比較的、他の指輪よりもどっしりとしたしつらえだった。ペルステニはまた、ジコヴィナあるいはジュコヴィナとも呼ばれた[2]。
ルーシでは、ペルステニを含む指輪は男女を問わず身に付けられた。また、ツァーリとツァリーツァ、クニャージ(公)とクニャージナ(公妃)などの支配層、ボヤーレ(貴族)、ジチイ・リュージ(ru)[注 1]などの富裕層、そして農民など、社会階層を問わずに身に付けた[4]。また、職の聖俗は問わず、成聖者(聖人)やポサードニク(官吏の一種)も身に付けていた[4]。ただし、このうち、大きな宝石の付いたものは所有者の権力の象徴であり、ペレステニ・ペチャトカ(印章指輪)は所有者の権威を示すものでもあった[5]。
ルーシのうち現ロシア地域では、ペルステニは金、銀、銅、ブラート(ru)(ダマスカス鋼の史学用語[6])、鉄、錫を用いて製作された。また様々な模様や、象嵌、ニエロ、フィニフチ(ru)(エナメル[注 2])などで装飾された。石座には宝石(よく用いられたのはエメラルド)をつけたり、様々な文字や絵柄、模様、印などを彫刻したりした[4]。