2014年、ブラウン大学のLai-Sheng Wangらによってボロフェンの存在を示唆する論文が発表された。実験的に作成されたB36クラスターを光電子分光によって測定したスペクトルは理論計算によって予想されたスペクトルと一致しており、B36クラスターの中央に六角形の空孔が存在している対称性を有した構造を有していることが実験的に確認された[3]。
2015年、米国アルゴンヌ国立研究所のA.Mannixらによってボロフェンの合成に成功したことが報告された。この報告では真空中で固体ボロフェンを電子ビーム照射によって蒸発させ、高温下で銀の表面に堆積させることによってホウ素のみから成る原子層物質が形成された。その結果、ボロフェンは電気を通す金属的な性質を持つことが明らかになった。[4]
その一方、2010年、これらの研究に先行して二ホウ化ジルコニウム(0001)表面上に同様の構造単位(Bハニカムの他、Bハニカムの中央上方にさらにB原子が1つ存在)をもつ2次元ホウ素物質の存在が、日本の国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)のグループによって、実験データ[5]の理論計算解析により明らかにされていた(2010年発見当初はボラフェン(Boraphene)と表現されたが、現在ではボロフェン(Borophene)としてカテゴライズされると思われる)。[6]