ポジティブ傾向
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ポジティブ傾向(-けいこう、positive affectivity, PA)とは、ポジティブ感情ををどの程度経験するかを表す人間の特性である。ポジティブ感情は快の情動であり、喜び、元気、やすらぎ、興味、愉快、感謝、好意、といった様々のものがある。
解説
ポジティブ傾向の高い人は一般的に、熱心で、エネルギッシュで、自信があり、活動的で、注意深い。研究によると、ポジティブ傾向は長寿の増加、より良い睡眠、ストレスホルモンの減少と関連している。ポジティブ傾向の高い人は、より健康的な対処スタイルを持ち、より肯定的な自己資質を持ち、より目標志向的である。また、ポジティブ傾向は、開放的な態度、社交性、親切心を促進する。
ポジティブ傾向のレベルが低い(そしてネガティブ傾向のレベルが高い)人は、悲しみ、無気力、苦痛、喜びを感じられない関係性を特徴とする(ネガティブ傾向の項を参照)。ポジティブ傾向のレベルが低いと、ドーパミンのレベルが低下するため、社会不安やうつ病と相関する。
一方でポジティブ傾向が高くネガティブ感情が低いと自信過剰やうぬぼれにつながるという報告もある[1]。またポジティブ傾向が高いと飲酒運転等のリスク軽視の傾向を認めると言われている[2]。
評価尺度
ポジティブ感情を測定する尺度としてはPositive and Negative Affect Schedule(PANAS)が最も知られている[3]。PNASはポジティブ感情10項目、ネガティブ感情10項目からなる評価尺度である。ポジティブ感情の項目は、Attentive、Active、Alert、Excited、Enthusiastic、 Determined、Inspired、Proud、Interested、Strong からなる(日本語版は訳者によって項目数や日本語訳が異なるので原本の英語のまま記載した)。各項目の現在の状態を 1点 (not at all)から5点(extremely)までの5件法で選択する。なおPNASの日本語版は項目数や選択肢の数が原版と異なっているので注意が必要である[4][5]。
ツァング自己評価式抑うつ尺度(SDS)や疫学研究用うつ病尺度(CES-D)も逆転項目としてポジティブ感情項目を含んでおり、その内容はPANASのポジティブ感情項目と重なるので、ポジティブ感情を測定していることになる。
ポジティブ感情と国際比較
ネガティブ感情に比べると、ポジティブ感情のスコアはその国の文化の影響を受けやすく、特に日本を含む東アジアでは欧米に比べてポジティブ感情のスコアが低いことが知られている[6]。