ヴェックマンは、オルガンのためのコラール変奏曲やコラール前奏曲のほか、イタリア音楽やフランス音楽に影響されたチェンバロのための小品を作曲した。このほかに、3つか4つの楽器のためのソナタに加えて、声楽のための宗教曲を遺している。様式的に見ると、たいていヴェックマンは、シュッツの進歩的な傾向に従っており、コンチェルタート様式や濃密な半音階技法、対位法的・動機的な労作が認められる。この点に限ってヴェックマンは、同時代の(シュッツの後期作品にも見受けられるような)簡素化の趨勢に反している。ヴェックマンは、歴史の中に埋もれた作曲家の好例であり、バッハ以前のドイツ音楽に対する関心が19世紀に深まらなければ、作品が忘れられてしまっていたであろう。