マティーセンの規則 From Wikipedia, the free encyclopedia マティーセンの規則(マティーセンのきそく、英語:Matthiessen's Rule)とは、イギリスの物理学者アウグストゥス・マティーセンが1864年に発表した[1]、電気抵抗についての規則。電気抵抗が発生する原因となる散乱機構が2個以上ある場合、その抵抗の値は各々の散乱機構が単独で存在した場合の抵抗の和となるという規則である[2]。格子散乱の大きな物体では、本規則から大きく外れる場合がある[3]。 固溶体合金におけるマティーセンの規則は『固溶体合金の抵抗率は純金属の抵抗率と、溶質原子、格子欠陥、不純物による抵抗率の和である』ということである。[4] これを式にすると、 ρ s s ( C i , T ) = ρ p u r e ( T ) + ∑ C i Δ ρ i {\displaystyle \rho _{ss}(C^{i},T)=\rho ^{pure}(T)+\sum C^{i}\Delta \rho ^{i}} ρ s s {\displaystyle \rho _{ss}} :固溶体の抵抗率 ρ p u r e {\displaystyle \rho ^{pure}} :格子散乱による抵抗率 C i {\displaystyle C^{i}} :溶質原子、格子欠陥、不純物それぞれの固溶体中での濃度 T {\displaystyle T} :固溶体の温度 Δ ρ i {\displaystyle \Delta \rho ^{i}} :溶質原子、格子欠陥、不純物それぞれの単位濃度あたりの抵抗率(への寄与) となる。[5]ここで、 ρ p u r e {\displaystyle \rho ^{pure}} は、格子散乱による電気抵抗のみを仮定したものであるため、理想的な純金属による抵抗率に一致する。 マティーセンの規則が成立するならば、格子散乱と他の散乱とはそれぞれ独立な事象である。そのため温度依存性をもつのは熱振動による散乱である ρ p u r e {\displaystyle \rho ^{pure}} のみであることから、 ∑ C i Δ ρ i {\displaystyle \sum C^{i}\Delta \rho ^{i}} には温度依存性がないことが期待される。[6] しかし実際には、Al-Ag合金などある種の固溶体合金においては ∑ C i Δ ρ i {\displaystyle \sum C^{i}\Delta \rho ^{i}} に温度依存性が確認されている。[7]このマティーセンの規則からのずれはDMR(Deviation from Matthiessen’s Rule)と呼ばれ、1960年代に盛んに議論された。[8] 脚注 ↑ A, Matthiessen and C. Vogt: Ann, Phys, 122-1 (1864), 19. ↑ “マティーセンの規則 マティーセンのきそく Matthiessen's rule”. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. 2022年9月4日閲覧。 ↑ 岩波理化学辞典. 岩波書店. (1998). p. 5006 ↑ 小松(2011) p469 ↑ 小松(2011) p470 ↑ 長村(1983) p59 ↑ 長村(1983) p59 ↑ 小松(2011) p470 参考文献 長村光造・中村藤伸「電気抵抗ー測定法とその応用ー」『軽金属』第33巻第1号、1983年、55-64頁。 小松伸也「大会記念講演_非鉄合金の電気比抵抗」『水曜会誌』第24巻第4号、2011年、467-481頁。 この項目は、物理学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:物理学/Portal:物理学)。表示編集 Related Articles