「グールド魚類画帖」は彼にとって3作品目にあたる。実在する画家であり囚人のウィリアム・ビューロー・グールドが描いた、美しくもユーモラスな魚の絵が表紙に掲げられている。各章ごとにやはり同じく彼による魚類の絵が提示され、主人公に擬せられたグールドが、過酷な囚人生活の中でなぜその絵を描いたのかを通じて、この小説そのものの虚構的な構成が明らかにされていく。原書では章ごとに設定に応じた様々な色で本文が印刷されていたが(血の色を表現した赤など全6色)、日本語版では予算の都合から再現されていない。
本作の英連邦作家賞受賞(2002年度)によって、リチャード・フラナガンは一躍世界的な作家になった。
- Death of a River Guide (1994年)
- The Sound of One Hand Clapping (1997年)
- 『グールド魚類画帖:十二の魚をめぐる小説』Gould's Book of Fish: A Novel in Twelve Fish (2001年)
- 『姿なきテロリスト』The Unknown Terrorist (2006年)
- Wanting (2008年)
- 『奥のほそ道』The Narrow Road to the Deep North (2013年)
- 『第七問』Question 7 (2023年)