リルニク From Wikipedia, the free encyclopedia 職業分類 吟遊詩人、辻音楽師活動地域 ウクライナ演奏楽器 ハーディ・ガーディ(車輪付きリラ)密接な関連 コブザールリルニク職業分類 吟遊詩人、辻音楽師活動地域 ウクライナ演奏楽器 ハーディ・ガーディ(車輪付きリラ)密接な関連 コブザール リルニク(宇: лірник、複数形:リルニキー、英: lirnyk)は、ウクライナの伝統的な盲目の辻音楽師であり、吟遊詩人の一種である[1]。ウクライナにおいて「リラ」と呼ばれる弦楽器(ハーディ・ガーディの一種)を職業として演奏していた[2]。 ウクライナの伝統的な吟遊詩人には、多弦楽器であるコブザやバンドゥーラを弾き語りする「コブザール」が存在したが、リルニクはこれと同じカテゴリーの吟遊詩人とみなされていた。リルニクもまた盲目であることが多く、コブザールと同じ「ツェフ」と呼ばれるギルド(兄弟団)に属し、歌やレパートリーを共有していた[3]。彼らは厳格な徒弟制度の下で訓練を受け、町から町、村から村へと旅をしてニュースを伝える役割も担っていた[1]。 レパートリー 演奏する曲目は主に「プサルミー」と呼ばれる宗教にまつわる歌や準典礼的なものであったが、「ドゥーマ」と呼ばれる歴史的な叙事詩や舞曲も多く演奏された[1]。 リルニクの奏でる音楽は、後世のクラシック音楽の作曲家にも影響を与えている。ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキーは、『ピアノ協奏曲第1番』の第1楽章において、キーウ近郊のカミアンカの市場で盲目のリルニクが演奏しているのを耳にした旋律に基づく、ウクライナ民謡の主題を用いている[4]。 弾圧と復興 1930年代、ソビエト連邦当局による農村社会の根本的な変革と弾圧の過程で、コブザールやリルニクの伝統は危機に瀕した。ソビエト社会にふさわしくない要素とみなされた250人から300人のリルニクを含む多くの吟遊詩人が処刑され、この制度は事実上終焉を迎えた[1]。 しかし近年、この歴史的な演奏慣行と文化を復活させる動きが活発になっている。2024年には、「コブザと車輪リラの伝統の保護プログラム」が、ユネスコの無形文化遺産の「優良保護実践リスト(ベスト・プラクティス)」に登録され、ウクライナの文化遺産としての保護が国際的に認定された[2]。 関連項目 コブザール ハーディ・ガーディ ウクライナの無形文化遺産 脚注 1 2 3 4 “The Kobzar-Lirnyk Tradition”. honchar.org.ua. 2026年4月26日閲覧。 1 2 “UNESCO - Safeguarding programme of kobza and wheel lyre tradition”. UNESCO (2024年12月12日). 2026年4月26日閲覧。 ↑ Kononenko, Natalie O. (1998). Ukrainian minstrels: and the blind shall sing. Folklores and folk cultures of Eastern Europe. M.E. Sharpe. p. 9. ISBN 978-0-7656-0144-5 ↑ 200im (2024年1月26日). “ラジオ生活:ベストオブクラシック チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番 作品23」”. 2026年4月26日閲覧。 Related Articles