ワセリン
石油から精製された保湿剤
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ワセリンは、石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの。大部分は、分岐鎖を有するパラフィン(イソパラフィン)および脂環式炭化水素(シクロパラフィン、ナフテン)を含む。ワセリンという場合、一般的には白色ワセリン(英語: White Petrolatum)を指す事が多い。英語での一般名は petroleum jelly であるが、日常会話では、同種の軟膏は包括して vaseline と呼ばれることの方が多い。化粧品として、また、足の爪の真菌、性器の発疹(非性感染症)、鼻血、おむつかぶれ、風邪などの軟膏剤に使用される。
| 物質名 | |
|---|---|
別名 ペトロリウム | |
| 識別情報 | |
| ECHA InfoCard | 100.029.428 |
| E番号 | E905b (その他) |
| RTECS number |
|
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| CXHY 混合物につき不定。 概ねX=15~20。 | |
| 外観 | ペースト状の油脂 |
| 密度 | 0.9 g/cm3 |
| 融点 | 36~60℃ |
| 沸点 | 302℃ |
| 危険性 | |
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
主な危険性 |
可燃性 |
| 引火点 | 182 - 221℃ |
| 290℃ | |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50 |
15~36g/kg以上 |
名称
Vaseline(ヴァセリン)はユニリーバの商標[1]である。ただし、世界各地で一般名詞化されている。スペイン語圏やポルトガル語圏の国々でもvaselineは一般名詞であり、ユニリーバの商品はVasenolとして売られている。ドイツでは、ユニリーバ以外の製薬会社でもVaselineとして販売している。日本でもユニリーバの商標として登録されている(第5280546号)ものの、それ以前から日本薬局方に一般名称として記載されており、複数の医薬品会社から「白色ワセリン」が販売されている。
日本では日本薬局方において白色ワセリンは「石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したものである」と定義されている[2]。
種類
鉱物油からの精製による純度の違いにより黄色ワセリンと白色ワセリンがある。医療用では白色ワセリンを用いることがほとんどである。眼軟膏には特に純度の高いものを用いることが多い。
用途
ワセリンは、皮膚表面にパラフィンの膜を張り、角質層の水分蒸発を防ぐことで、皮膚の乾燥を防ぐ効果がある。加えて、外的刺激から皮膚を保護する働きがある。このことから、鎮痛・消炎・鎮痒の軟膏剤のような外用医薬品の基剤や、化粧クリームのような化粧品などの基剤として用いられる。また、潤滑剤や皮膚の保湿保護剤としても用いられる。
湿潤療法のために、使用されることがある。乾燥をきっかけとする皮膚病や、上からかぶせものをする前提で切り傷そのものからの出血を一時的に止めるためにも多用されている。
アメリカ合衆国では「切創、擦過傷、熱傷、ひび割れ、乾燥肌に使う」と製品ラベルに明記されている。
石油原料で可燃性のため、シーツや髪などに付着したものに、タバコの火などが接触しないよう、炎を避け、また衣類や寝具を定期的に洗濯すること[4]。
塑造用粘土の一種である、プラスティシンはワセリンをカルシウム塩、脂肪酸と合成して製造したパテ状のもので、クレイアニメ作品『ウォレスとグルミット』で使用されている。
ボクシングの試合にて、防護と傷保護の目的で塗布されることがある。
