一人の生命は全地球よりも重い From Wikipedia, the free encyclopedia 一人の生命は全地球よりも重い(ひとりのせいめいはぜんちきゅうよりもおもい)は、人間の生命の価値を表す言葉。サミュエル・スマイルズ『自助論』からの言葉である。中村正直が『自助論』の日本語訳をする際にこの言葉を用いた[1]。『自助論』はこの「一人の生命は全地球よりも重い」の言葉でも有名な書籍である[2]。 死刑合憲判決(1948年)の最高裁判所の判決文でもこの言葉が用いられた[3]。ここでは「一人の生命は全地球よりも重い」を引用していたのだが、死刑は「残虐な刑罰」を禁じた日本国憲法第36条に抵触せず、合憲であると判断されたが、死刑を永久に是認しているとは考えられないという補充意見もあった[4]。 1977年のダッカ日航機ハイジャック事件では、当時の総理大臣であった福田赳夫は「一人の生命は全地球よりも重い」を用いて、人質の命と引き換えに日本国内の獄中の過激派の釈放と、当時のレートで約16億円の身代金を支払うという犯人の要求を飲む決断をした[5]。 新型コロナウイルス感染症の流行の際に、橘川俊忠は「一人の生命は全地球よりも重い」に象徴される生命観や倫理感が社会に浸透しているため、岸田内閣の経済優先や規制解除をするという決断を妨げた」と述べた[6]。 脚注 ↑ “『少年』第435号 令和4年6月(水無月)発行「水のような存在に」”. 山梨県警察本部. 山梨県. 2024年1月2日閲覧。 ↑ “静岡新聞で学ぼう「天は自ら助くる者を助く」「一人の生命は全地球よりも重い」”. 静岡新聞(2020年12月27日朝刊). 2024年1月2日閲覧。 ↑ INC, SANKEI DIGITAL (2018年1月8日). “【明治の50冊】(1)閉塞状況打開のカギに 読者を鼓舞 『西国立志編』サミュエル・スマイルズ著、中村正直訳(3/4ページ)”. 産経ニュース. 2024年1月2日閲覧。 ↑ “死刑廃止に関する総会決議”. 埼玉弁護士会 (2020年3月26日). 2024年1月2日閲覧。 ↑ “1977年「人の命は地球より重い」日航機ハイジャック事件 石井一団長 緊迫の交渉”. テレ朝news. 2024年1月2日閲覧。 ↑ 神奈川大学名誉教授・本誌前編集委員長 橘川俊忠. “特集 歴史の分岐点か2022年 かつて「一人の命は地球より重い」という言葉があった コロナウィルス感染症による死者の行方について”. 『現代の理論』デジタル版. 2024年10月20日閲覧。 関連項目 自助論 / サミュエル・スマイルズ 中村正直 女性は土俵から降りてください - 日本の大相撲において人命救助と伝統によるしきたりの対立が問題化した事例 Related Articles