永遠に変わらないようなものの中に、新たな変化を取り入れるということを意味する。世の中というのは、新しさを求めて変化をし続けるということが常であるということを意味する場合にもこの言葉が用いられる[1]。
この言葉は江戸時代の俳諧師である松尾芭蕉の理論が由来である。その理論というのは、詩の芸術というのは永遠であるということと、詩の姿というのはその時代の新たな風であるということである。そしてこれらは不易と流行という2つの言葉で表され、この2つは矛盾するものではなく、詩というのはこの2つが備わることで初めて発展するとのことであった。頑固に変化をしないというものではなく、目先を追って新たになるというものでもなく、根本から時代に応じて変化をするとのことであった[2]。『去来抄』に不易流行について述べられており、それによると、普遍的なことがあるということを知るというのが句作の基本であり、時代の変化を知らなければ陳腐な句しか作れなくなるとのことであった。この2つは対照的な理念と思われがちなのであるが、この2つは不即不離の関係であり、根本的にはこの2つは1つのものとのこと[3]。寺田寅彦は不易流行の原理というのは、あらゆる芸術に通じるものであると思われるとしている[4]。