中辻博
日本の理論化学者
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略歴
研究
2000年代、中辻は原子および分子(すなわちクーロン相互作用の系)についてのシュレディンガー方程式とディラック方程式を解くための一般的な方法を開発した。これは解析的な手法であり、波動関数のためのIterative Complement Interaction(ICI、繰り返し完員関数相互作用)またはFree Complement(FC)法(自由完員関数理論)を含む。クーロンポテンシャルのシンギュラリティー(積分発散の困難)を取り扱うために、中辻は 逆(Inverse)シュレディンガー方程式[3]と縮約(Scaled)シュレディンガー方程式[4]を導入した。これらはどちらも元のシュレディンガー方程式と等価であるが、シンギュラリティー問題がない。
分子の励起状態とイオン化状態についてのSAC-CI理論(1978年)[5][6][7]と分子と表面の相互作用(化学吸着、触媒)についてのDipped Adcluster Model[8][9](DAM、1987年)、密度行列の直接決定の理論[10][11](1976年)、分子幾何構造からの分子間の力の理論[12][13][14](ヘルマン–ファインマンの定理を使う、1973年)などで知られる。また、重原子の相対論効果を含むNMRの化学シフトの理論も開発した[15]。
2016年にシュレーディンガー・メダルを受賞した。国際量子分子科学アカデミー会員[16]。1991年に日本化学会学術賞、2004年に日本化学会賞を受賞した。2009年にアジア環太平洋理論・計算化学者連合(APATCC)からFukui Medal、2011年にSenior CMOA(Centre de Mecanique Ondulatoire Appliquee)Medalを受賞。