日本では、日本国憲法第1条の定めるところにより、国民主権が宣言されており、日本国民が主権者とされている。
- 第一条
- 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
国民主権に基づく民主主義政治の下では、主権の存する国民は、選挙を通じて参政権を行使し、政治のあり方の最終的な責任を負うことになる。そのため、学校教育において、主権の存する国民として、児童生徒に良識ある公正な判断力を身につけさせる必要があるとされる[1]。
いくつかの都道府県では、学校で、選挙出前講座と称する授業を実施している[4][5][6][7][8]。
総務省は、2015年(平成27年)に文部科学省と共同で、主権者教育のための副教材「私たちが拓く日本の未来 有権者として求められる力を身に付けるために」の作成を開始し、その活用のための指導資料を公開した。この指導資料では「生徒が有権者として適切な判断を行うことができるように、公民科はもとより、各教科、総合的な学習の時間等で、話し合いや討論等を通じて生徒が自らの考えをまとめていくような学習を進めることが求められる」とした。そして、現実的な政治事象を取り上げ、模擬選挙・模擬議会など実践的で具体的な活動を実施することが求められた[2]。
また、生徒が公民として身につけるべき目標として、以下の4つを挙げた。
- 論理的思考力
- 現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し、公正に判断する力
- 現実社会の諸課題を見出し、協働的に追究し解決する力
- 公共的な事柄に自ら参画しようとする意欲や態度
文部科学省は、小学校・中学校向け主権者教育指導資料として「『主権者として求められる力』を子供たちに育むために」を作成した[9]。また、2015年には1969年(昭和44年)に出された「高等学校における政治的教養と政治的活動について」という通知を廃止し、新しく「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について」を通知。この通知では、政治的中立性を確保しつつ、現実の具体的な政治的事象を取り扱うなど、具体的で実践的な指導を行うこととした[2]。
北海道は、北海道選挙管理委員会により、道内の高校生や大学生を対象に、講義、模擬投票、ワークショップなどを通じて、選挙の仕組みや投票参加の意義について理解を深め、将来の政治参加を促すため、選挙啓発出前講座を実施している[4]。
青森県は、高校1〜2年生を対象に、青森県議会において、高校生模擬議会を実施している[10]。
山形県では、県内の高等学校に対して意識調査を行なっている[11]。
千葉県のある特別支援学校では「校長先生を選ぼう」と称した模擬選挙が行われた[12]。