九七式七粍七固定機銃
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概要

日本が輸入したイギリスの複葉戦闘機に搭載されていた、ヴィッカーズE型 7.7 mm機関銃(Vickers Class E .303 inch aircraft machine gun)のライセンス生産版である、毘式七粍七固定機銃の改良型であり(毘式の派生型には、1型、2型、特2型、2型改2、3型改1、が存在し、昭和12年に、3型改1が九七式七.七粍固定機銃に改称された)、同じくヴィッカーズE型を原型とした陸軍の八九式固定機関銃とは、同口径であっても使用する弾薬が異なる。
弾道特性は優良であり、ベルト給弾であることから携行弾数も弾倉式に比べて多量であった。初期生産型の零戦では、20mm弾の携行数が片側の翼に弾倉式60発を収容したのと比較し、7.7mm弾(7.7mmx56R)は胴体内に700発を携行した。坂井三郎は20mm機銃と本銃を比較し、弾道特性と携行弾数に優れると評価している。砲口初速は745m/s、発射速度は900発毎分を発揮した。ただしプロペラ同調装置を介した場合は600発から700発毎分となった。高度5,000m、飛行速度555.6km/hで撃ち出された弾頭は以下の秒時で飛翔し、弾道が引力に引かれて下がっていった。
| 弾丸の射距離〔m〕 | 到達時間〔秒〕 | 低下量〔cm〕 |
|---|---|---|
| 100 | 0.140 | 6 |
| 200 | 0.235 | 26 |
| 300 | 0.364 | 61 |
| 400 | 0.500 | 114 |
| 500 | 0.645 | 185 |
| 600 | 0.800 | 279 |
| 700 | 0.965 | 398 |
| 800 | 1.142 | 545 |
| 900 | 1.331 | 725 |
| 1000 | 1.534 | 953 |
後継の固定機銃として、ブローニングM2重機関銃をコピーした三式十三粍固定機銃がある。
弾薬
弾薬の規格は7.7×56mmRで、旋回機銃の九二式七粍七旋回機銃と共通の弾薬を使用する。前述のように陸軍の7.7mmとは互換性が無かった。陸軍は八九式普通実包のように弾薬の事を実包と称したが、海軍は弾薬包と称した。また、陸軍のような「○○式」は付いていない。
各型式
- 毘式七粍七固定機銃 一型
- 毘式七粍七固定機銃 二型
- 毘式七粍七固定機銃 特二型
輸入したヴィッカーズE機銃の後蓋を縦開きから横開きに改造したもの。
発射速度:900発/分 初速:745m/s[2] - 毘式七粍七固定機銃 二型改二
輸入したヴィッカーズE機銃の給弾器、増速バネを改修したもの。
重量:12.8kg 発射速度:900発/分[2] - 毘式七粍七固定機銃 三型改一
輸入したヴィッカーズE機銃の発火装置、その他各部を補強したもの。発射速度が若干増大[2]。 - 九七式七粍七固定機銃 三型改一
国産銃。毘式七粍七固定機銃三型改一と同じ[2]。 - 九七式七粍七固定機銃 三型改二
国産銃。給弾器を左右1個付け、左右どちらでも使用可能としている。また、銃口増速バネ用の冷却口を設けてある[2]。